小屋のDIY日誌 安い屋根材ガルバリウム波板施工、輝く屋根完成

2017年2月8日6畳小屋

小屋DIY ガルバリウム波板

山の中に広さ6畳、高さ3.6m~2.7mの片流れ屋根の小屋を一人で作ろうとしています。

今回は、屋根編4記事目ラスト。
安価で高性能なガルバリウム波板を張って、屋根を完成させます。
これで、雨にも紫外線にも落下物にも強い、高耐久な屋根が出来上がり。

 

前回は、防水下地材のアスファルトルーフィングを張ったり、鼻隠しや破風板を取り付けました。

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(追記)安価な屋根材について

屋根材には色々な種類があります。

昔ながらの茅葺、こけら葺き、檜皮葺、瓦、銅板などから始まって、
現代ではアスファルトシングル、多くの種類の金属板、樹脂(プラスチック)なども加わっています。
機能性や価格はそれぞれ異なります。

自然素材の屋根材原価は安いですが、やはり腐ってしまうので耐久性が低いのが問題。
なので、大きな拘りが無いのなら、屋根材だけは現代的な素材を使ったほうが良いでしょう。

 

現代的な素材にも様々ありますが、手に入れやすく、安価なのは、「波板」です。
波板は多くのホームセンターに売られているし、水切れが良くて強度もあります。
DIYで屋根を葺くなら、かなり定番です。

 

少し、以下で波板の種類を説明しましょう。

 

ポリカ波板

プラスチックの一種、ポリカーボネート製の波板です。

プラスチックの多くは紫外線に弱いものが多いですが、ポリカーボネートは紫外線に強い方です。
ポリカ波板の寿命は約10年もあり、コストパフォーマンスは良いです。

金属板には敵いませんが、耐熱性、難燃性もあり、ちょっとくらいの高熱や火には強いです。

また、以下の2種類の波板と違って透明性があるのが特徴です。
ウッドデッキ、洗濯場などに使うと、雨を防ぎながら開放性も出せるので、おススメです。

 

ガルバリウム波板

ガルバリウムとは正式にはアルミニウム・亜鉛合金めっき鋼板と言われるもので、鉄板にめっきをしたものの1つです。

めっき鉄板には他にも有名な「トタン」がありますが、ガルバリウムはトタンよりも耐久性があります。
トタンの寿命は10~20年に対し、ガルバリウムは20~30年くらいと、2倍ほどあります。
現代では両者とも価格はあまり変わらないので、ガルバリウムの寿命に対する価格はものすごく良いです。

ガルバリウム波板はポリカ、トタンと同じようにホームセンターに売られていることが多く、入手もしやすいのが利点です。
ただ、他の波板と違って色に種類が無いのがデメリットと言えばデメリットでしょうか。

 

寿命が長ければ気づかずに雨漏りさせてしまうことも少ないので、自分の小屋の屋根はこのガルバリウム波板にしました。

 

オンデュリン波板

フランス発祥で世界的な企業である「onduline」製の波板です。
製品の種類にはいくらかありますが、「クラシック」が基本で、日本のホームセンターでもいくらか売られています。

クラシックは繊維にアスファルトを浸み込ませた波板であり、軽量で高耐久で安価なのが特徴です。
製品保証期間は15年もあり、寿命は50年とも。

アスファルト系なので金属波板よりかは火に弱いです。
しかし、他の波板よりも日本で使われていることが少ないし、色の種類も豊富なので、デザイン面に優れていると思います。

 

その他のDIY用屋根材

波板以外でDIYで屋根を葺きたい、という人は「アスファルトシングル」や「コロニアル」がおススメです。

単価は高くなって施工に時間がかかりますが、屋根らしい屋根になるし入手はしやすい方なので良いと思いますよ!

 

波板の必要枚数と傘釘

屋根は、奥行き3,640mm(12尺)、幅4,550mm。
購入したのは、6尺と7尺を8枚ずつ。
重ね幅を考えて必要長さと枚数を計算せねばなりません。

奥行の重ね代は勾配によって変わりますが、2寸勾配以上なら100~200mmあれば大丈夫。
それ以下の勾配なら、コーキング+200mm以上の重ねにした方が良いでしょう。

重ね幅は、基本的に2.5山以上。
製品ごとに「有効幅」があるので、それを使って計算です。
不足は問題ですが、余りなら山を重ねる幅を多くすれば良いだけです。

ガルバリウムには「異種金属接触腐食」があるらしいので、ガルバ波板には専用の傘釘で留めていく必要があるらしい。

というわけで、写真にある傘釘を使っていくことにしました。

 


横桟の取り付け

波板を取り付けるには、波方向と直角方向となる、横桟や母屋などの下地が必要です。

まずはその下地を付けていくこととします。

 

使用材料

波板を留めるための横桟の部材を吟味します。
傘釘が下の屋根合板を突き抜けてしまうと雨漏りの元ですので、それだけは避けねばなりません。

傘釘を取り付ける波板の山からの釘の長さを測ってみると、釘長さ41mmだと厚さ30mm以上の木材を使えば突き抜けないようです。
というわけで、安売りされている30×40mmの野縁を使うことにしました。

母屋・横桟は600mm以下で取り付けるのが基本、ですが自分は適当に455mmピッチとしました。
なので横桟必要長さは、屋根幅4,550mm×(3,640/455+1)≒46m必要です。

 

施工の様子

2016年12月8日、買い出し後に作業。

野縁は2mなので、4,550mmの屋根幅だと2本では足りません。
1列辺り3本の構成にしました。

一番端の横桟はどのくらい端のほうが良いんだろう、垂木からはみ出したほうが良いんだろうか…と迷いました。
しかしはみ出るほど波板に吹き上げる風が強くなりそうなので、垂木端と横桟端が一致するような感じで設置することにしました。

屋根の端では雨が若干かかりそうなので、そういうところはステンレスビス75mmを使用。
それ以外の中央部は普通の75mmユニクロメッキビスを用いることにしました。

鼻隠し板で隠れているから垂木が見えにくいですが、手で触って位置の確認という、適当な方法でも打ち損じはありませんでした。

アカマツの野縁には、たま~にただの節とは言えないレベルのものがあります。
こういうのは切断して使うしかない…。

端の横桟を打ち損じなくビス打ちが出来たら、中央部はそのビス間にガイドラインを張って、垂木の位置を把握。

やり方や材の組み合わせが決まればビスを打っていくだけなので、楽な作業です。

横桟の取付完了!
(おそらくですが)ビスの打ち損じも無く、施工による雨漏りリスクは最小に抑えられたんじゃないかと思います。
グリップ力も高まったので屋根の上を歩きやすくなりました。

…施工後に気づきましたが、左右だけでなく上下方向にも横桟の間を空けた方がよかったんじゃないかな。
上下方向に間があれば、波板を抜けてきた水があってもちゃんと上から下に流れていくかもしれないし?

追記

この時抱いた疑念通り、正しくは勾配方向の垂木の上に「流し桟木」という通気・水切り用の材を付けてから、横桟を付けるべきでした。
屋根下地合板を張らない波板屋根なら必要ありませんが、張るなら有ったほうが良いでしょう。

流し桟木

(国土交通省 通気下地屋根構法の設計施工要領より)

 

ガルバリウム波板の施工

仮置きしながらゆっくり作業

さてでは、そのまま波板の施工に移っていきます。
やり直しがきかない作業なのでまずは仮置きして確認。
そして即座に気づく。

波板継ぎ目の横桟の位置を全く考えてなかった!
普通はこんなのビスを取り外してちょっとずらして打ち直すだけで済むのですが、動かすとアスファルトルーフィングに穴が開いて雨漏りリスクが高まる…。

まあ一応横桟幅の半分くらいには乗っているので、継ぎ目の傘釘位置には十分気を付けて、そのまま施工することにしました。
強度的にはちょっと弱そうなので、波板の上に乗る時は極力継ぎ目には乗らないようにするということで。

横幅の確認をします。
基本的に波板の横継ぎは2山半重ねるようです。
で、2山半ずつ重ねて置いていってみると、ちょっと足りなかった!

あれ、どうして…?
ガルバ波板とポリカ波板ではピッチが違うらしいから、それで計算間違いしたか?
でもほんの10cm程度足りないだけでもう1枚足すのもどうなのか。

いくつかの継ぎ目を1山半にすると長さ的にぴったりいきそうだったので、「1山半だとそんなに雨漏りするものなの?」と疑問に思ってネットで検索してみたところ、1山半にするときはコーキング材を併用すれば良いという説がありました。
というわけで、一番外側の波板の継ぎ目は2山半にして、それ以外の中央部の継ぎ目は1山半&コーキングすることにしました。

けらば水切りが無いので、スタートは2山ほど出しておきました。
ここも出しすぎると吹き上げる風に弱くなるので、出しすぎは駄目そう。
けらば部は多少雨漏りしても室内に雨水が入ることが無いので、あまり気にしなくてもダイジョブかもしれません。

波板の施工マニュアルによれば、軒先の出幅は通常100mmまで、多雪地域や強風地域は50mmまでだそうです。
50mmにしておけば間違いなさそうなので、軒先出幅は50mmにしました。

南側は波板継ぎ目横桟の位置の関係で、軒先出幅はルーフィングの出幅とほぼ同じの30mmくらいになりました。
まあ南側は雨樋つけるから出幅はそこまで長くする必要無し。

いつものことですが、1つ目の釘やビスを打つのが一番大変です。

南側の6尺波板の釘位置がシビアなので、まずは継ぎ目部分に1つ打ちました。
波板に乗りながら作業すると振動で波板や足が滑りそうなので、波板外に足を置いて打ちました。

「ガルバ波板は下穴無しで傘釘打てる」なんて人もいますが、トーシロ&不安定な体勢では下穴無しでは無理でした…
おとなしく、3mm径ドリルで下穴を作ってから打ちました。

何とか際の傘釘を打ち終わりました。
際の傘釘を打つ時は横桟の位置を手で触りながら確認して打っていきました。
軒側端は危ないので、外側からはしごをかけて打ちました。

ちょっとめくって打ち損じが無いか確認。
こういう確認を怠ると雨漏りの元になってしまいますからね…
なるたけ慎重にやりました。

下に降りて出幅や外観のチェック。
波板と言えどもビジュアル的にはそんなに悪くは無いんじゃないかな。

そんなことより破風板にかかっているアスファルトルーフィングの「ナナオ」の文字が気になる…。

際の傘釘以降は、際の傘釘と横桟からガイドラインを引いて、中間部の傘釘を打つ位置を決めていきます。

波板の施工マニュアルによれば、屋根面長さ10%に相当する範囲は風圧を考慮して3~4山おきに、それ以外は4~6山おきに傘釘を打つべきらしい。
ですので、東西端の波板4枚は全て3山おきに、中間部の南北端の横桟位置も3山おき、それ以外は5山おきに打ちました。

ドリルは木工用なので、波板に使っていると折れそうで怖いです。
鉄工用のドリルがショートタイプばかりなのは、折れないためという理由があったのか!

波板に釘を打とうとするときに、ちょうど横桟のビスがあって打てない時がありました。
そういう時は諦めて隣の山に打ちました。
穴はコーキング材で埋めました。(黒だとゴミにしか見えねえ)

今日は変な天気です。
晴れていると思ったらいきなり雷が鳴り始めてすごい風雨になりました。

天気が回復して屋根に上ったら、何も飛んでいくことはありませんでしたが大量の葉っぱがありました。
掃除のし直し!

中間部の波板継ぎ目は1山半にするので、コーキング材を山の上に乗せていきました。

ゆっくり確実にやっていたので、今日は10枚の取付で時間切れです。
明日屋根が完成しそう!

最後の波板は波板の上に乗って固定していくことになるので、一応命綱を準備する必要がありそうです。

 

滑りやすいので最後は命綱を付けて作業

12月10日、晴れ。
朝は朝露多く波板が濡れていて、上に乗ったら超滑ります。

1番下の横桟に朝露が少しだけ溜まってました。
いつか腐りそう?

最後の波板を貼るときは波板の上で作業しないといけないので、12mm径ロープを持ちながら作業しました。
波板と擦れるところはロープも波板も傷つきそうだから、段ボールで養生。

地下足袋装備+乾燥したガルバ波板上では滑りませんでしたが、一瞬滑ると止まらなくなるので、やっぱりロープを持ちながら四つん這いになりながら作業した方がいいと思います。

軒側は危ないので、梯子上で作業。

 

白く輝く屋根が完成

端がどうなったか確認します。
若干歪んだ屋根なので北東端が少し多めにはみ出ましたが、まあ許容範囲だと思います。

屋根の上の道具を全て片付けていきます。
もう屋根の上に上ることはしばらく無いので、忘れ物は無いように。

ガルバリウム波板貼り完了!
それに伴って、屋根作業も完了です!

ガルバ波板は遠目で見たらもっとギンギラギンに輝くかと思っていましたが、光が乱反射しているのか波の部分が見えず、ただの白い一枚板のように見えます。
結構悪くないかも?

まあ流石に下から見ると波板であることがはっきりとわかりますがね。

ガルバ傘釘は結構余りました。
1kgだと足りないという記録がネット上にあったので2kg分購入しましたが、めっちゃ余っちゃいました。
プラ傘釘より高価だから、プラ傘釘代わりに使うのはしたくないんですよね~。
まあまたガルバ波板を貼る時もくるだろうから、それまで保管しておきます。

 

これで屋根上の高所作業も終わりです。
雨樋付けたり、外壁作業したりするから、まだまだ梯子をかけたりする必要はあります。
でもまあ、ひとまずは大きな失敗や怪我無く終わってくれました。

またこれで、小屋づくりの一区切りです。
屋根の完成が思いのほか感慨深いものでしたので、いろんな方向からぼーっと、1時間くらいも見続けてしまいましたw

 

これからの小屋づくりは、内装、外装、窓の施工を並行して、ゆっくりやっていくことになります。
小屋のDIY日誌も、これから3ルートに分かれていきます。

 

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