小屋のDIY日誌 コーチスクリューとビスで床束の固定、根がらみ取付
独立基礎+床束(大引き工法)で6畳の小屋をセルフビルド中。
前回で小屋を水平にする床束が出来たので、今回は沓石と床束を繋いでいきます。
また、床束がずれたり倒れたりしないように「根がらみ」を取り付けました。
前回はこちら↓
床束の固定
ビスか釘、コーチスクリューかボルトを使用
沓石の羽子板には、ビスや釘の打てる小さい穴が4つ、コーチスクリューやボルトなどを取り付ける大きな穴が1つ開いてます。
今回は「ビス」と「コーチスクリュー」を使ってみました。
コーチスクリューとは大きなビスみたいなもので、先端が尖ってます。
ボルトと違って貫通させる必要がありませんが、取り外して付け直すと締結力が少し弱くなります。
作業性などでどちらを使うか決めて良いでしょう。
ビスや釘は、スリムタイプ以外の「通常サイズ」なら何でも大丈夫そう。
でも、「コーチスクリューはどのサイズ使えばいいんだ…」
と迷って、ネットにあるセルフビルド記録を見てみると、「M12のものならピッタリ」と記述があったので、買ってみました。
木造軸組工法に使うZ表示金物のエリアに、安いコーチスクリューのセットがありました。
試しに買って帰って付けてみると、見事びったりです。
長さは色々あって90mmのものもあったりしましたが、75mmのものを買いました。
105mm角材使うなら90mmのほうが良かったかな…。
追記
木造建築用の量産ボルトは、ほぼ全てがM12に統一されています。
木造建築(特に在来軸組工法)を行いたいなら、最低でもM12のボルトを取り付けられるレンチやドリルを持っておくべきです。
なお、別の日にユニクロメッキのM12のコーチスクリューを買ってみたら羽子板の穴に入らないし、頭のサイズも違ってました…。
どういうことだよ!
ステンレス製ビス(コーススレッド)で固定作業
2016年11月2日、床束の固定作業にとりかかります。
まずは取り付けやすいビスを打っていきます。
ここで勘案すべきなのは、地盤から近い場所にビスを打つので錆びにくいものを使う、ということです。
使用したビスは、ステンレス製、長さ75mmです。
ステンレスは普通のユニクロメッキのものよりも高価です。
屋外など必要な箇所にのみ使って、それ以外はもっと安いものを使うべきですね。
今回の床束の太さは105mmですからもう一段階長い90mmとか100mmのビスも使用可能だし、強度もありそう。
でも、75mmだと余った時に他のところにも多く使えそうだし…ということで75mmにしました。
ツーバイ材(厚さ38mm)を2枚継ぐときなどにも使えそうだしね。
ビスをインパクトドライバーで打っていきます。
ただ単純に打てばいいかと思っていましたが、案外ビスを傾けて打ってしまったり、羽子板が若干歪んでいるから床束が持ち上がってしまったりと、ちょっと素直に行かない時もありました。
うむむ、ビスを打つ時でも下穴開けた方がベスト?
まあ、そこまでは気にしなくて良いか?
コーチスクリューで固定作業
コーチスクリュー本体は上記のようにホムセンに安いものがありましたが、問題は締め付ける道具です。
すでに購入していたビット&ソケットセットには色々なものが入ってましたが、コーチスクリューを締め付けるほど大きなソケットはありませんでした。
ですのでamazonで適当に安いソケットセットを購入しましたが、そのソケットの差し込み角は3/8でした。
インパクトドライバーにソケットを装着するための6角軸プラグの差し込み角が1/4のものしか所持しておらず、必要となる3/8六角軸プラグか3/8に変換するアダプタが必要となります。
これも安いものを、ということで変換アダプタをamazonで購入しました。
ソケットのサイズは、ソケットセットの中でも最大の「19」がM12コーチスクリューに合致しました。
あ、あぶねえ…
コーチスクリューは大きいネジなので、下穴が無いと入れにくいです。
無理やり締め付けるとソケットなどに過負荷がかかってしまうかもしれません。
しかし下穴を開けるための大きさって、どのくらいがベストなんだろう?
というわけで調べてみると、「コーチスクリューの引き抜き試験」なんていうウェブページがありましたので見てみると、
堅い木材の場合は下穴径をねじ外径の80%あけて下さい。
軟らかい木材の場合は下穴径をねじ外径の30%あけて下さい。
とのこと。
コーチスクリューは径12mm(M12)ですので、それの8割以下ということで9mmドリルを購入して使ってみました。
スギは柔らかいから、もっと小さなものにしても良かったのかもしれない…
9mmドリルで下穴開けて、19ソケットでM12コーチスクリューをインパクトドライバー使って打ち込み。
意外に疲れましたが、床束と沓石の固定完了です。
インパクトドライバーをこれでもかと使いましたので、予備バッテリーを使用しました。
マキタ純正品は高いですが、互換バッテリーのほうが安かったのでそちらを購入していました。
まあそれでも、貧乏人にとってはお高い買い物でしたが…!
床束に根がらみの取り付け
根がらみとは、床束に取り付ける横材で、転んだりずれたりするのを防ぐ効果があります。
伝統工法で建てられたもの(神社や寺)の床下とかを見ると、よく見られます。
各床束にはこの根がらみを取り付けるための穴が開いていて、貫通させるように取り付けてから楔で固定しています。
このような固定、つまり「貫工法」こそが伝統工法の特徴です。
流石に自分の105mm角材に穴を開けて根がらみ貫を作るのは面倒です。
そのため現代っぽく、角材を床束の側面に釘やビスで打ち付けることとしました。
さて、どのような角材を取り付けようかな~ということでホムセンを見回っていたら、防腐剤塗装済みの2×4(38×89mm)が良さそう。
これくらいの大きさならそれなりに強度もありそうだし、防腐剤も塗装済みなので耐腐朽性も良さそうです。
価格もそんなに高くないしね。
(根がらみ関係の写真はこの1枚だけしか撮ってない…)
東西方向、南北方向両方に取り付けるのが、固定の強さとしてはベストでしょう。
しかし、両方に取り付けると床下を移動しにくくなってメンテナンスとかもしにくくなるので、南北方向(短辺方向)のみ取り付けることとしました。
「根がらみは大引きと直交するように取り付ける」と本にも書いてありましたし。
ちなみに写真左側の列は、根がらみ無しとしました。
床束の長さが短いし。
床束の端から端までの長さを測って、12f(約3,640mm)の2×4材をカット。
取り付けは、出来るだけ水平になるようにしてみました。
水平にしたのは、まあ見た目が良さそうだからということで。
取付には75mmビスと75mm鉄釘を用いました。
ビスは引っ張り方向に強く、釘はせん断力に強いらしい?ので1か所2つずつ計4本打ちました。
取付高さはどうしようかとネットでちょっと調べてみましたが、明確な答えは得られませんでした。
なので一番高いところにある床束の、下3分の1くらいの高さを基準にして他の床束にも取り付けてみました。適当にやりました!
簡単な作業でしたが、これで床束がグラグラしなくなり、小屋の床下が完成です!
追記
根がらみを水平、かつ他の根がらみと高さを合わせると、床下に長尺材(余った木材など)を保管しやすくなります。
物置兼用根がらみとすると、利便性もアップ!
明日は遂に土台の加工に移っていきます。
床束はもう設置してしまったので雨が降っても資材置き場に避難させてシートで覆うことは出来ません。
そこで、今ある濡らしてはいけない資材は床束の上に置いて、その上にシートをかけることにしました。
ちょっとシート下に潜ってみたら、大分床下っぽくなってきたぞ!
このシート下にいたら雨に降られることも無いでしょう。
はぁ、これからは床下に住もうかな?w
次回は地味に悩んだ「土台」について。
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