小屋のDIY日誌 中空ポリカと野地板で、二重窓の両開き窓を自作

2017年2月20日6畳小屋

小屋DIY 中空ポリカ窓

山の中に、居住用の広さ6畳の小屋を建てようとしています。

今回は、窓やドアなどの開口部を仕切る「建具編」の1つ目の記事。
窓の基本設計と、中空ポリカと野地板で木製風の窓本体を自作したことを書いていきます。

 

前回の記事は、屋根編の終わり。

 

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窓の基本設計

窓は、家の断熱性と気密性を決定する要

山小屋だけでなく一般的な家にも共通することですが、窓の性能こそが建物全体の断熱性と気密性を決定します。

 

熱の流入流出割合

SENBOKU HOME様より

 

壁や床などにどれだけ高性能で高価な断熱材を入れたりしても、窓の性能が悪ければ台無しです。
ですから、高気密高断熱で過ごしやすい家が欲しいのなら、窓には拘りましょう。

 

窓の種類は、気密性の高い両開き窓に

「窓」と言っても、種類は色々あります。
代表的なものを以下に載せておきます。

ONE PROJECT様より

 

現代日本の代表的な窓は、「引き違い窓」です。
横にガラっと開けるやつですね。

引き違い窓は開け閉めのために必要な空間が少なく、窓枠にレールを敷けば取り付けられる簡便さが特徴。
しかし、引き違い窓は市販のサッシと窓本体を使わないと気密性が下がりやすく、その結果断熱性も下がりやすいです。
また、安いサッシは大抵アルミ製ですが、アルミは樹脂サッシよりも1,400倍も熱を伝えやすい素材。
市販の樹脂サッシを使えば断熱性も気密性を上がりますが、高価になります。

 

どうにかして、「自作」かつ「安価」で「高気密・高断熱」な窓を作れないだろうか?
と、調べていると、開き窓は高気密にしやすい、ということが分かりました。
開き窓なら、蝶番と戸当たりだけで作れるから、自作も簡単。
よし、開き窓にしよう!

さて、開き窓と言っても少し種類があります。
窓の横を軸にするもの、上を軸にするもの、下を軸にするもの。
開口部全体を1つの窓とする片開き窓、2つにする両開き窓、など。
どうするか少し悩みましたが、最もデザイン性に優れているかな?と思われる横・両開き窓とすることにしました。

 

窓の材料は中空ポリカとアクリル板、枠は木材の野地板

昔の家のように不透明な素材で作られた窓ってのもありますが、やはり光を通す素材で作りたいわけです。
窓に使われる透光性のある素材とは、「ガラス」と「アクリル」と「ポリカーボネート」の3つです。

ガラス窓が最も一般的ですが、素人には加工が難しいのがデメリット。
また、穴を開けて留めることも難しいです。

対して、アクリルやポリカーボネート(以下ポリカ)は樹脂製なので軽く、加工もしやすいです。
ホームセンターなどにも売られていて、手に入れやすいのも特長です。
ただ、ガラスより傷が付きやすいのがデメリットなので、透光性を何十年も維持するのは苦手。

 

さてでは、自分はどうするか。

ガラスは、調達する伝手が無かったしそれほど欲しいとは思ってなかったので諦めました。
なのでホームセンターで売られていた安価な「中空ポリカ」をメインに使い、景色を楽しめるロフトの窓のみを透明な「アクリル板」を通販で購入することにしました。

中空ポリカはポリカ製の段ボールみたいなもので、透明な景色は映せませんが、透光性はあるし断熱性と気密性はあります。
景色は基本的に外で楽しめ!ということで、透明性を犠牲にして低コストに抑えてしまおう!

 

中空ポリカやアクリル板のようなプラスチック製品なら、穴が開けられるのでビスが使えます。
ガラスならトリマーなどで溝を作ってはめなければなりませんが、ビスが使えるなら溝を作る必要もありません。
野地板などで作った木枠で挟んで、ビス留めするだけで固定完了です。

 


断熱性と気密性の良い、二重窓にする

欧州北部や北海道など、断熱先進地域は二重窓以上にするのがデフォルトらしい。
二重窓にすれば断熱性が増加するだけでなく、結露もしにくくなることで窓枠の木材も湿らず、建物の寿命も延びるようです。

というわけで、全ての窓を二重窓とすることにしました。
中空ポリカはそれ自体が二重窓のようなものです。
しかし単価が安いので二重にしても小屋全体のコストから見たら微々たるものだし、それだけで大きく断熱性と気密性の向上が出来れば儲けものです。

 

中空ポリカの窓本体自作

中空ポリカの加工

2016年12月22日、作業開始。

中空ポリカは、近くのホームセンターで購入しました。
4mm厚、1,820×910mmのサイズで、1枚2,000円ほど。

ロフト下部の窓のサイズは約800×850mmなので、二重窓にするなら1か所で1枚必要。
逆に言えば、半畳サイズの二重窓でも金具や木枠合わせて3,000円くらいで作ることが出来る、というわけですね。

ポリカボードはカッターで切れる、という情報があったので長さを測って切ってみました。
確かに切れました。
流石に一度で切りきることは出来ませんでしたので、何回か引きました。

なお、中空ポリカは基本的に、中の中空が縦方向になるよう取り付けないといけないらしい。
で、最初に切ったものは中の中空が横方向になるように切ってしまった…。
まあ小窓とかに使えばいいか…と切り直しました。

窓は開口部より少しだけ小さくして、隙間は戸当りで塞ぐのが良いようです。
というわけで、窓の基本サイズは開口部より縦横3mmずつ小さくしておきました。

表面の保護シートを外して、上面と下面にテープを貼って気流止め&水滴やゴミが入らないようにします。

なお、ポリカには紫外線に強い面と弱い面があります。
どっちがどっちか分からなくならないように、印などをつけておく必要があります。

 

野地板を加工して窓枠を作る

窓枠の材料は、ホームセンターで安く売られている12mm厚の野地板を使いました。
無垢材なので合板より見た目は良いし、水を被っても接着剤が劣化して剥離してしまうこともありません。

基本構造は、外・中・内の3層として、その間2層に中空ポリカを挟む「サンドイッチ型」としました。
外と中、中と内をそれぞれビスで繋げば、野地板とポリカ全てが一体となります。
窓全体の厚さは、12mm厚野地板3層+中空ポリカ4mm厚2層=44mm厚となります。

さてでは、木枠の幅をどうしようか。
製作時には120mm幅野地板が多く残っていました。
幅を30か40か60mmくらいにすれば、綺麗に使い切ることが出来ます。
蝶番、打掛、取っ手を取り付ける幅を考えたら30mmはちょっとギリギリすぎる。
かと言って、60mmはちょっと大きすぎる気がします。
というわけで、幅のベースは40mmにしました。

 

野地板から材を削り出していきます。
普通の丸鋸を使ってフリーハンドで縦挽できるか不安でしたが、普通にできました。
カンナで面取りして各面をやすりがけしたら、ただの野地板が造作材ぽくなって綺麗になりました。

基本は、木枠も中空ポリカと同じサイズとします。
しかし、両開き窓の境目の気密性を上げるために、一方の窓の内側部材は10mm幅広に、もう一方は10mm幅を狭くしました。
これなら窓境目から空気が通りにくくなる、はず…

木枠は各層で4本ずつ、窓1枚で12本必要。
しかし両開き窓ではも窓2枚必要ですから、1つの開口部の窓を仕上げるのに長方形の木枠が24本も必要です。
地道な作業でした…。
録音しておいたラジオを聞きながら作業しました。

追記

製作時は一切塗装しませんでしたが、外になる面くらいは塗装したほうが良かったです。

 

材が揃ったので早速組み立ててみます。
材どうしを留めるのは、スリムビス40mmです。
全体の厚さが44mmなので、40mmなら突き出ません。
このスリムビスを、外側・内側の両方から打って、固定していきます。

材の順番は、外木枠、ポリカ中空ボード、中間木枠、ポリカ中空ボード、内木枠となります。
それぞれの材料をぴったり合わせてビス打ちするのは、結構難しかったです。
ずれてしまうとその分窓が大きくなって開口部に入らなくなりますからね。
まあ多少のずれに対応できるように縦横3mmずつ小さくしましたが、やはりずれが無いに越したことはありません。

組み立てが終わって、窓本体が完成しました!

窓側面から少しポリカ中空ボードが見えますが、まあ良いでしょう。
あまり目に付くようなところではないし。

ポリカ中空ボード二重窓ってどんなものなんだろうと思って、窓に仮置き。
やはり中空繊維が入っているから、予想通り透明性はありません。

でも木枠の幅や色合いは、なかなか良いように見えます。

おまけ:二重窓だと採光性は下がる

少しネットで調べてみましたが、中空ポリカの理論透過率は80%です。
ちなみにアクリルは93%、ガラスは90%。

二重窓とするなら80%×80%で理論上透過率は64%くらいになると思われますが、せっかくなのでスマホの照度計で測ってみることにしました。
光源の向きとか色々あるから条件は全く同じでも何でもないですが、適当に測ってみたところ窓が無い場所は1087ルクス、窓がある場所は426ルクス。
中空ポリカで二重窓を作ると、照度は半分くらいまでに下がるようです。

小さな窓で光を多く取り入れたいなら、中空ポリカ1層のみか、アクリル2重とかにしたほうが、断熱性と透光性のバランスが良さそうです。

 

 

次回は、窓の取り付けについて。

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