小屋のDIY日誌 沓石(基礎石・束石)の設置、砂とセメントでモルタル配合

2016年12月8日6畳小屋

小屋 独立基礎の沓石

6畳(2.7×3.6m)の小屋の基礎は「羽子板付き沓石」とし、その数は4×5=20個としました。
今回の記事で全ての沓石を砕石の上に固定していきます。

前回は砕石の上に沓石を固定するため、モルタルについての勉強と沓石の設置方法を吟味しました。

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羽子板付き沓石の設置を一気にやっていく

2016年10月27日、いよいよ設置の本番です。
昨日の午後は雨でしたが、今日は快晴の予報!
何だか早く目覚めたので、作業は朝6時からです。
一気にやってしまうぜ!

設置の準備

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まずは、全ての沓石設置ポイントが水糸の交差部になるよう、遣り方に水糸を張っていきます。

水糸の長さを測って印を付けるより、こうしたほうが位置も正確に出せそうです。

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水糸の高さから地盤までの差が大きいところでは、真上から見るだけでは位置の誤差が出てしまいます。

そこで、糸と小さな金属で「下げ振り」を作ってみることにしました。

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モルタルの配合比はセメント:砂=1:3だそうなので、25kg入りセメント2袋、20kg入り砂7袋(合計190kg)を買っておきました
前回の記事で合計180kg必要になりそうだということが分かったので、この量に。

水は近くの谷で汲んできました。
濁った水ですが飲み水ではないので大丈夫でしょう。
結構遠いところにあるので大事に使わねばなりません…。

昨晩にセメントと砂の密度をネットで調べてみたところ、比重はセメントが3くらいで砂は2くらい?
水とモルタルの重量比は3:20(ドライモルタルの袋より)、水とセメントと砂の重量比だと3:5:15。
というわけで体積比に直すと、水:セメント:砂=3:5/3:15/2=1.8:1:4.5くらいでしょうか。

と考えて混ぜてみたところ、何だか水と砂が多い気がする。
うむむ、こんなものなのか?
ちょっと疑問に思いながらいくつかはこの配合比でやっていきました。

 

補足

深く考えず、体積比でも「セメント:砂=1:3」で良かったのです…

モルタルでどんどん沓石を固定していく

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基本的なやり方に関しては前回の記事を参照。

しかし、穴掘りの場所を適当に決めたからか、穴のいくつかは中央が規定のポイントからずれていました。
その結果、沓石と地面が接してしまうことも。
そういうときは、鍬で慎重に穴を広げました。

また、砕石を入れた穴には細かな砂利などを入れていなかったので上端に凸凹があり、沓石の水平を出すのに手間取りました。
シャバシャバのモルタルが粘り気を出すようになるには少し時間がかかるので、そういうとき時間をおいてから調整したり。

この日は快晴だったので、水分もどんどん蒸発。
なので、出来上がった箇所はすぐに袋や段ボールで養生していきました。

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沓石の設置は一つ一つ慎重に、遣り方の外側から見たりしながら位置の調整を行っていきました。
仕上がったところも後の衝撃でずれたりする可能性があったので、何度も時間を空けて確認を行いました。

なお、モルタルがシャバシャバでなかなか固まらなかったので、半分ほど終わったところで水の配合比を1.8から1に、砂の配合比を4.5から3に変えてみました。
このくらいなら時間を空けずともすぐに水平の調整が出来るようになりました。
…このくらいが正しいんじゃないの?

補足

それが正しかったのです!

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水糸を張ってある高さから差があるポイントでは、下げ振りを使用。

思惑通りの効果を発揮してくれました。
これなら沓石中央(穴の中央)の位置が分かりやすいです。

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水糸を張ったり外したり、一輪車でモルタルの配合を何度も行いながら、何とか4隅以外は出来上がりました。
4隅は大事な箇所なので、沓石設置経験値が溜まった最後にやろうということで。

しかし休憩はほとんどしなかったのに、4隅全てを行う時間が無くなった!
暗くなると水糸も見えにくくなるしね。

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というわけで、この日の作業はこれにて終了です。
朝6時から作業したのに。作業終了時間は夕方6時です。
設置した沓石の数は、1日で15個。
休憩もほとんどせず、今日は頑張りました…。

砂には海砂が混ざっていたので手から潮のにおいがしました。
故郷を思い出します。

 


モルタルを作るための、セメントと砂の体積比

この日の夜、「どうして水の配合比を多いと感じたのだろうか?」という疑問を持ったのでさらにネットで調べてみることに。
セメントの比重が『3』というのは『真比重』(ギチギチに詰め込んだ時の比重)であって、『かさ比重』(一般的な状態での比重)じゃないらしい。
セメントかさ比重は1.5、砂は1.5くらいだそう。
(もちろん保管状態で値は変わる)

ということは、正しい体積比は水:セメント:砂≒1:1:3くらいだったということか…。

最初の方はセメントの量が少なく、水の量が多くて強度が低いかもしれません…。
まあ最後のほうは大体良かったし、最初の方は必要強度の少ない中間点ばかり施工していたから大丈夫かな?
やはり作業に慣れてくる後の方に重要な部分(角とか)を施工すると、間違いが少ないと思います。

なぜモルタルを配合するための体積比という、ありきたりで誰もが疑問を抱きそうなことが明記されているウェブページがほとんど無いのか!
土木系の人よ、もう少し情報の公開と普及してください_| ̄|○ il||li

 

小屋の基礎作業終わり

沓石設置完了

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次の日の10月28日、朝イチで最後の沓石設置完了。

おお…整然と並ぶ沓石たち、慎重にやっていったのでモルタルの配合比は別として位置の不満無しでやり遂げられました。
セルフビルドにおける、初めての正規の構造物です。

なお、今回使用した沓石は、高さ300mmが12個、240mmが8個です。
小さいものは内側と南北中央に使いました。
内側と南北中央は雨滴の跳ね返りが少なそうですしね。

また、外周部の沓石は羽子板を内側に向け、内側の沓石の羽子板は南北にばらばらになるようにしました。
向きがバラバラのほうが地震に強いけど、見栄えが微妙。

結構砂とセメントが余りましたので、これからはこの沓石たちの側面にドライモルタルを追加しようかと思います。

 

側面ドライモルタルと仕上げ

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ドライモルタルを配合し、ふんだんに与えます。
もうしばらくセメントも砂も使わないので。全て使い切ってしまいます。

雨水で固めたいので、水はまだ混ぜない。

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ドライモルタル丸出しだと、これから降るであろう雨の衝撃で分散してしまいそうなので、土を被せておくことに。
モルタルが分散しないよう、手でポンポンと土を叩いていくだけにしました。

この日は雨の予報なので、沓石の仕上げが終わったらテントに避難。


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次の日の10月29日、前日の雨でどれくらい固まっているかな~?と思って見回ってみます。
確かに水は浸透しているものの表面のモルタルはザラザラで、指でこするとポロポロ取れることがありました。
うむむ、やっぱりちゃんと練った方が良かったんじゃないかと思いました。

まあ、これでいっか!

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ふう…これで一応、沓石の設置完了です。

セメントは施工後4週間経ってようやく最大強度の80%に達するようです。
ということは、しばらくはあまり大きな荷重や衝撃を沓石に掛けたりすることは出来ません。

でもまあ、これから床束や土台の施工をゆっくりやっていきますから、沓石にかかる荷重の増加もゆっくりでしょう。
なので手を休めずにセルフビルド作業を続行できるはずです。
人間の体重は50kg以上あるので、沓石に乗ったり蹴ったりするのはしばらく避けた方が良いですが。

 

基礎作業が全て終わったので、次回からはようやく木工作業!
まずは土台の高さを揃えるために、「床束」を製作していきます。

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