6畳小屋の設計図

2017年6月2日おすすめ記事, 6畳小屋

2×4工法(枠組壁工法)で作る、広さ6畳(約10㎡)+3畳ロフト付きの小屋の設計図を載せてみます。

小屋が完成した後、時間があるときにゆっくり作っていきました。
私が小屋建築したときは、メモ帳に雑な設計図を書いたり消したりしながら進めていったものです。

人によって小屋に求める機能は大きく異なるし、その地方に適した設計とかあるので、今回載せるものは単なる1例として見ていただければと思ってます。

 

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設計に関する記事

どんな感じの小屋にするか、ということを建築前に記事につらつらとメモしていってました。
当初は屋根にソーラーパネル載せるつもりでしたが、面倒くさくなって頓挫しましたね。

 

外装・内装まで作り上げた後に総まとめを行い、セルフビルド時の反省点をまとめていきました。

 

反省後の設計(ver1.1)

建築後に「ここはこうすればよかった」と思う箇所がいっぱいあったのですが、そのような多くの反省点を踏まえた設計図を作成してみました。

記載ない場所はツーバイフォー材の厚さである2インチ(38mm)もしくは90mm角材です。
まともな参考書がない状況で作ったものなのでもっと改良点あるかもです。
実際はこの枠組前面に合板を付けることで構造壁体が完成します。

面倒なので寸法を省略している箇所が多くあります。
床組み→北面→南面→東面→西面→屋根と見ていってね!

 

床組み

近くのホームセンターで売られていた中で最も太い105mm角材を主に使用したものです。
地面が近くて腐りやすい床組みですが、やはり太いものほど耐久性も高いですから出来るだけ大きな角材を使ったほうが良いと思います。

土台・壁枠を全て合板で覆うような設計としてますから、土台最外部が3,640×2,730mmとなるように配置してます。
なので床束&基礎石の設置間隔が微妙な長さとなっています。
間隔は在来軸組工法の基礎石の間隔である3尺(910mm)以下をベースとしていますから、4×5=20個の基礎石が必要となります。
地盤が安定している場所などならもう少し減らしても良いかもしれませんが。

根太は使用しない「ネダレス工法」を採用しています。
やはりネダレスだと根太や火打ちを省略できますから、断熱材と木材の隙間が少なくなって断熱性と気密性が高くなるような気がします。
ネダレス工法の場合、土台・大引き上面に張る合板は最低でも24mm厚さとします。
小屋内に重たいものを設置しまくる(例:小屋内を本棚でぎゅうぎゅう詰めに)予定があるのなら、床合板は36mmくらいにしても良いです。

角材の接合についてですが、相欠き継ぎとか大入れ継ぎとかのような継手を作ったり、ホムセンでもよく売られているZマーク金物の角金物や羽子板ボルトや山形プレートなどを使っていけば良いんじゃないかと思います。
あまり詳しく無いのでここら辺は別のサイトに任せることにしましょう…

 

北面

 

(面倒なので壁概略図は南面の高さになってますが…)

合板下端を土台下端に合わせています。
合板は土台側面も覆うように張っていくこととなります。
こうすれば壁や床が更に一体となって強度が上がるし、壁枠と床の間の隙間も無くなって気密性も上がります。
なお、合板を上方向に繋ぐなどするときは合板と合板の間に適宜受け材(45mm角材など)を使用すると、強度や気密性の低下を少なく出来ます。

下部壁パネルは2×4の6f材を切断せずにそのまま使うことで作業量を減少させようとしていますが、もしかしたら販売店によって若干の長さの違いがあるかもしれません。
まあ若干の違いは上部パネルの縦枠の長さで調整出来ますから、あまり深く考える必要は無いです。
とりあえず上部壁パネルの縦枠は10f材(約3030mm)を二分割になどすると効率よく使えます。

小屋四隅は90mm角材を使用しています。
38mm厚の2×4を2枚と12mm厚の野地板をビスで合わせていっても良いのですが、90mm角材1本使ったほうが材としての一体感があるし、外側からコーチスクリューを利用してアイボルトを取り付けるなどするときに釘やビスが干渉しないという利点があります。

北面の高さは合板を2枚縦に繋いだ長さである3,640mmを基準にしています。
こうするとロフトの高さは約1.4m、1階部分の高さは1,934~2,074mm(ロフト根太の140mmによる差)となります。
高身長の人にとっては圧迫感があるかもしれませんが、私のような低身長者やロフト直下の天井を細々した棚にしたい場合はこのくらいの高さをおススメします。
あんまり高くすると作業もしにくいですし。

壁パネルを立てるときは大きくて高くなるパネルを一人で作業するのは難しいので、小さなものをちまちま組み立てられるように分割出来、かつロフト根太を置きやすくするように上部パネルと下部パネルに分割する方法を採用しています。
この辺りの工夫は人によって違いますから、これがベストだとは私には言えません。
上部パネルは下部よりも小さくしないと組み立て時が大変ですから、分割することをお勧めします。
分割方法は下枠や上枠のところを斜め切りして、組み立て時にビスで斜め打ちすれば簡単につながります。
枠材と合板の境目が一致しなければ壁パネルは一枚の頑丈なものとなりますから、このくらいの切断で強度が落ちることはほとんど無いでしょう。

 

上部壁パネルの下枠を下部壁パネルの頭繋ぎ代わりにしています。
上部壁パネルの隅は東西面上部壁パネルの隅勝ちにしており、上部壁パネル上枠を頭繋ぎとしています。
上枠2枚重ねにしているのは、ハリケーンタイH1なども取り付けられるようにするため。
実際に垂木用金物を取り付ける場合は、合板を張ってから付けることになります。

玄関ドア上に取り付けてあるのは「まぐさ」と言い、上からの荷重を下の「まぐさ受け」へ流していく役割を持っています。
北面上部壁パネルは大きいので玄関のまぐさを2×6を使用していますが、もしかしたら2×4でも十分かも。
玄関の高さは1,680mmと少し低いですが、入るときは大抵上るような体勢となりますから、案外頭をぶつけることは少ない…と思います。

北面壁パネルと南面壁パネルを繋ぐロフト根太ですが、スパン2730mmくらいなら普通は2×8以上使ったほうが良いのですが、ロフトでは座って生活するので荷重はかからないとして2×6を使用しています。
ロフトの床は1820mm合板を切らずに取り付けるため、中央側のロフト根太と縦枠の間に厚さ調整用として33mm厚の飼い物+38mm厚の根太2本使用します。
中央側ロフト根太は昇り降り時の負荷などを考慮して2枚重ねとします。
ロフト根太と縦枠はビスで固定していくことを前提としていますが、転び止め入れても良いかもしれません。


南面

土台下端から壁パネル上枠までの高さは2730mmに、窓下の高さは土台下端から窓下枠上端までを910mmとして合板を使いやすくしています。
窓の大きさは910×910mmとしており、1820×910mmのポリカ中空ボードなどを使いやすくしています。
市販品使うならそのサイズに合わせる必要がありますが。
南からの光をもっと取り入れたいなら窓をもっと大きくしても良いし、上部壁パネルに小窓付けるのも良いかもしれません。

まぐさですが、今回の設計図では90mm角材を前提としています。
窓の幅を大きくする場合は2×6材を2本重ねとしたり2×8材を2本重ねとしたり。

 

東面

上部パネルの縦枠はどれも微妙な長さですから、端材を積極的に使うなどしていくと上手く使い切れるかもしれません。

垂木は2×6とし、枠材最上部と干渉する部分は垂木を欠きこみすることを前提としています。
こうすると天井板も張りやすくて気密性上がるかもです。
垂木の南面・北面はみ出し具合は適当に決めちゃっても良いのですが、片流れ屋根では上側から雨が降りこみやすいので、軒の出は上側多めに配分したほうが良いかと思います。
もっと軒の出の長さ自体を長くしたほうが小屋の耐久性も上がるのですが、建築後に下屋を作っちゃったほうが楽だと思います。

 

西面

下部は東面壁パネルの下部と全く一緒です。

ロフト窓はやはり掃き出し窓にしています。
もう少し小さくても良いなら窓下をもう300mmほど上げて肘掛窓にしても良いでしょう。
ロフト窓の上にまぐさはありませんが、上の材が少ないので不要と判断。
豪雪地帯とかならちゃんと付けたほうがいいかもしれませんが。

 

屋根

合板を張りやすいように、4,550×3,640mmの大きさとしています。

転び止めは垂木端に取り付けてみました。
けらば補強部分ですが、もう一本ほど何か部材いるのかもしれません。
入れるか入れないかはご自由に?

天井板と天井断熱材を取り付けることを前提としていますから、垂木と垂木の間の面戸板は付けません。

屋根では他にも「鼻隠し」とか「破風板」とか「けらば桟木」とか「横桟」のような木材を取り付けていくこととなりますが、そこら辺は構造躯体ではないとして今回の記事では載せません。
この辺りになると見栄えも考慮していかなければならず、方法や材料も様々になってきますからね…

 

もしかしたら以下のようなツーバイフォー工法の参考書手に入れて時間あったらver2.0を作るかもしれない。
更に時間あったら都市計画区域内でも建てられるように、建築確認申請を通すことの出来る設計をver3.0として作るかもしれない?

 

 

もっと簡単で、分かりやすい小屋の作り方や図面を知りたいなら、以下のような本がおススメです。

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