狩猟用電気止め刺し機(ショッカー)を自作!

狩猟

ここ数年でメジャーとなった、電気止め刺し機を自作してみました!
これがあれば銃も槍も使わずに、安全かつ素早く獲物を気絶させることが出来る!
箱罠・囲い罠猟をする人にとっては、是非手に入れたい装備の一つだと思います。

プロが作ったものが販売されてもいますが、ホームセンターなどで売られているものだけで自作することも出来ます。

 

※獣を感電させることが出来るほどの武器を作ることになります。
くれぐれも安全に注意しながら、自己責任で作っていきましょう。

 

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電気止め刺し機の利点

箱罠・囲い罠では捕らえた獲物を絶命させなければなりませんが、止め刺しは長らく銃もしくは槍で行われていました。
楽なのは銃でしょうが、もちろん免許がいりますし跳弾の恐れがあるため、あまり推奨はされない方法です。
また、槍は一撃で仕留めないと獲物を無駄に苦しめて肉の質が悪くなるし、刺した瞬間に獣が暴れ、柄が振り回されて人間が怪我をする事故もあるようです。

そこで最近登場したのが、電気止め刺し機です。
電気ショッカー、電殺機、電気槍など色々な呼び名がありますが、とりあえずこの記事は電気止め刺し機と記述します。

現代の屠畜場でも使われている電気止め刺し機ですが、瞬時に対象の意識を失わせるので「人道的」であるとも言われています。
使用者に感電の恐れがありますが、比較的安全に獣を気絶・死亡させることが出来ます。
対象が動かなくなったら、刃物で出血させて、終わりです。

 

構造・使い方の要約

電気には「電圧」と「電流」がありますが、ヒト含む動物に対しては家庭用電気と同じ100V程度で電流を通すことが出来るようです。
電気工事に少し詳しい人なら、「死にボルト」という言葉を聞いたことがあるでしょう。
大体42(しに)V以上で感電の危険が出てきます。
ですから、100Vのインバーターを使うだけで獣を感電させることが出来るのです。

入手しやすい12Vバッテリーとインバーターを用いた電気止め刺し機自作については、宇山靖政さんの作成レポートが今のところ一番まとまっていますね。

それを参考にさせてもらうと、

  • インバータ―出力は200W以上
  • バッテリーは12Vの3Ah以上
  • 針はコンクリートケガキ針を使用

とのことで。

12Vバッテリー⇒インバーター⇒針に繋いで、獣を刺して電気を流すのが基本構造です。
電極となる針は、心臓を挟む2本を対象に刺すか、一方を箱罠の鉄部分に固定して1本を獣に刺すか。

 

使用時は使用者の感電に最大限に注意し、ゴム手袋とゴム長靴は必ず装備すること。
雨天時は使用禁止。
電気を通しやすいように、対象に水を掛けてから作業を行います。

 

製作記録


電極部

ホームセンターで色々と見回りましたが、レポート通りコンクリートケガキ針を買いました。
意外に大きな針って、売ってないもんですね。
単純なものなのに。

↑写真では中サイズを買いましたが、大サイズを買ったほうが良いかなと思う。

他の人のレポートで、塩ビパイプに電線と針を通し、リングスリーブとキャップで針と電線を固定する方法があったので、自分もやってみようと思いました。

昔くくり罠自作したときに余っていた塩ビキャップを取り出し、ドリルで穴を開ける。

 

が、ケガキ針は銅線なんかより遥かに硬いので、圧着工具では全く圧着出来ず、固定も出来なかった…

別の方法を採る必要があるようです。

 

そこで、電線の被覆を多めに剥いて、針にいくらか巻き付けます。

後はビニールテープでグルグル巻きにして、固定完了!
わあ、簡単!

…電気工事ではねじり&ビニールテープ固定はご法度なのですが、そこそこ頑丈なのでしばらくはこれでいこうかと思います。

 

電極の柄は塩ビパイプを使っている人が多いですが、私の場合はそこら辺に落ちてた小丸太を柄にして、ホースバンドで固定しました。

長いボルトの一端を削って針にし、ボルトの部分で柄と固定するという方法のほうがしっかりするでしょうが、そんな加工が出来る道具は持ってないからねえ…

電極は2本とも針にしました。
囲い罠は箱罠と違って天井部に金属がありませんから、もしかしたら電気も通りにくいかもしれません。
そこで、電極2本とも獣に刺して電気を通させることにしたのです。

ただ、まだ使用したことが無いので、初回はワニ口クリップで1本を罠に固定して、1本を獣に刺してみようかと思います。

 

ちなみに電線は余っていた3.5m㎡ケーブルを使っています。
電極部は色々と動かすため、柔軟なより線が良いでしょう。単線ではなくて。

ただ、インバーターに繋ぐためにはコンセントプラグを取り付けないといけませんが、プラグのほとんどは取り付けられる電線のサイズが2m㎡までです。
ですから、インバーターと針間の電線は、2m㎡ケーブルを使ったほうが良いかと思います。

 

バッテリー・インバーター

バッテリーは、安かったLONGの12Ahのものを使うことにしました。

容量は7Ahくらいでも良いようですが、あまり価格変わらなかったからねえ。
容量大きいほうが取り出せる電流も大きいし、放電深度が低くなって寿命も長くなりますし。

バイク用のバッテリーとほぼ同じサイズですから、小さなものです。
でもやっぱり重たいので、使用時は背負子などで背負いながらにしようかと思います。

ちゃんと見ておくべきだったと思ったのが、電極部分です。
LONGの12Ahのものは平型端子です。

電線に繋ぐための端子は付属していましたが、やっぱりボルト締めが出来る端子のほうがしっかりさせやすいし、太い電線を繋ぎやすいです。
価格と容量は良かったのですが、端子が微妙だったかなと思う。

ひとまずバイク用充電器で充電。

12Vディープサイクルバッテリー⇒インバーター⇒LONGバッテリーという、とても電気を無駄にしている感。

 

インバータ―は、350W出力のものを使うことにしました。
200W以上あれば獣を気絶させられますから、これなら大丈夫でしょう。
インバータ―は色々な種類がありますがモーターを動かすわけでは無いので、安い「矩形波」で十分です。

自作独立電気システムを24V系にしてから使っていなかったものです。
壊れたかと思って分解したら、なぜか直った…

 

電極部、電気出力部のバッテリーとインバーターを繋いで、電気止め刺し機の自作完了です!

 

まとめ

安全にかつ獣が苦しむ様子を見るのを最低限にするため、今回は電気止め刺し機を格安で自作してみました。
新たに購入したのはバッテリーと細々した部品だけですから、5,000円もかかってないですね。
イノホイなどでも販売されてたりするので、自作した武器を使うのはちょっと怖いかなと思う人は購入しちゃっても良いでしょう。

記事投稿日段階ではまだ一度も使用できていませんから、改良すべき点はまだ判明してないだけでいっぱいあるかと思います。
改良を行ったら追記したり、新たに記事を書いていったりしようかと思います。

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