小屋のDIY日誌 壁の分割方法と綺麗な収め方、壁パネルの完成

2017年1月27日6畳小屋

小屋DIY 壁の分割と結合

山の中に広さ6畳、高さ3.6m~2.7mの片流れ、ツーバイフォー工法(枠組壁工法)の小屋を一人で作ろうとしています。

今回の記事は、上枠が斜めになって台形となる、側面の上部壁パネルを製作して、小屋の壁を完成させます。

前回は片流れ小屋の高い側と低い側のパネルを製作し、シートで雨養生が出来るようにしました。
なので今回の記事は、シート下での作業が多し。

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側面上部の壁枠製作

屋根勾配と縦枠長さの計算

2016年11月28日、前日はずっと雨が降ってましたが、この日から晴れ。
作業再開です。

これから側面の壁パネルを作りますが、縦枠の長さがどれも違うので計算が大変でした。
地道に、縦枠一本一本の長さを三角関数のtanを用いて算出。
水平距離×tan(屋根角度)=縦枠長さ

計算やり直しまくったら、メモ帳がぐちゃぐちゃにw

計算してみたところ、屋根は2.87寸勾配(水平10に対して垂直2.87)
角度に直すと、約16°です。

縦枠の上端はその角度にカットせねばなりません。
でも、16°の墨線なんて引けるのか…
と思って丸ノコをふと見てみると、そう言えば45°までの斜め切りが出来たよなということに気づきます。
そこで試しに丸ノコ切削角度を16°くらいにセッティングして、カットしてみる。

縦枠1つ作ってみて試しに設置。

おお!計算通り上手くいった!
ちょっと面倒な計算が上手くいったときの喜びはひとしおです。

東西上部壁パネルには、保管していた端材を積極的に使用。
もうツーバイ材を使用することも少ないからね。
極力、使えるものは使い切っておきたいのです。

でもまだちょっと木材が足りないので、次の日は買い出し。
ホームセンターでの木材調達も、佳境に近づいています…。

 

斜め継ぎ(スカーフジョイント)で分割&結合

11月29日東面上部の壁枠(ほぼ)完成!

上枠は後からでも取り付けられそうなので、重くならないように後で取り付けます。
人力で持ち上げやすいように、総重量が半分くらいになるところの下枠をカットして、2分割にしてます。
ちなみに今回は北面上部壁パネル設置時の反省を活かして、カット部分は突きつけ(垂直カット)ではなく斜めカットにしています。

更に試しに、合板は壁枠設置後に外側から取り付ける手順としてみました。
最近は梯子をかけるのも怖くなくなってきたので、押し上げて張るのも出来るんじゃなかろうか…?

せーの、よいしょっと、ていう感じで簡単に設置完了。
片手で持ち上げられたので、梯子で上りながらの設置も余裕です。

…まさかこんなに楽に出来るとは。
北面上部壁パネル設置時の苦労とは一体。

分割部分の接合は2本のビスで斜め打ちするだけ。
こんな単純でも、ただの突きつけよりも綺麗に納まるし、接合強度も強くなりました。

…どうしてもっと早くこの方法を思いつかなかったのだ!
こんな簡単なことなのに!

また、設置時に付けておいた、ガイドラインが役に立ちました。
少しでもずれると下部壁パネルと上部壁パネルを繋ぐ外側の合板がずれて、ビス打ちも出来なくなります。

建築が進むにつれて、こういう細々したテクニックが身について綺麗に出来るようになってきます。
しかしその反面、このようなテクニックを施さなかった初期の施工を直したくなってくる…。

 

垂直を確認しながら壁枠を完成させる

11月30日、晴れ。

まずは側面壁枠を、小屋の棟側と軒側の南北面パネルと繋げます。
南北面パネルの上部は外側に若干傾いていたので、ロープをかけて引っ張って、垂直になるように矯正。
こうすれば計算通りの長さで、パネル同士の隙間も無く結合出来ます。

上枠をまだ付けていなかったので、長さを計算して先端部分を斜めにカットして取り付けてみます。

上枠は台形になるようにカットしないといけないのに、間違えて平行四辺形になるようなカットをしてしまった!
ま、まあこのくらいの隙間なら大きな強度低下は無いんじゃないかな…。

上枠のどの位置に縦枠を取り付ければ良いかは、ちゃんと計算すれば導き出せます。

でも面倒だったので、水平器で縦枠の垂直を確認しながら、上枠と縦枠を90mmビスで繋いでいきました。

東面上部壁枠完成!

東面上部には窓は付けません。
ここは吹き抜けになるから、窓の開け閉めが面倒そうだし。
ちょっと暗くなるかもしれませんが、壁部分が多い方が物の保存がしやすいというメリットがあります。
将来的には登山道具を吊り下げて保存し、登山家っぽい部屋にしたいのですね。


掃き出し窓のあるロフト側壁枠製作

次は西面上部壁枠を作ります。
東面壁枠づくりで計算方法が確立したので計算も早く出来ますが、こちらには大きな窓を作る予定。

西面上部ロフトは座ってパソコンしたり寝たりするので、窓は窓下高さが約30cmくらいの肘掛窓にして、和風な感じにしようか。
窓を隅に作ると壁の強度が下がるので、北西端スタッド一つは壁にして、そこからスタッド3つ分の幅にしてみよう。
上部壁なのでまぐさは付けず、1,300×800mmの大きい窓にしよう。
このくらいなら座ったときの目線の高さでも外が見えそうかな。

窓の大きさが決まったので、早速壁枠製作開始。
窓下の小さい材料を設置してみて…気づいた!
ロフト根太の高さ(140mm)を考慮していなかった!

1,300×650mmの肘掛窓か、1,300×800の掃き出し窓、どちらにするか…
う~ん、掃き出し窓のほうが掃除が楽だし、肘掛は別の道具で対応できそうだし、というわけで掃き出し窓を作ることにしました。

掃き出し窓では床面と窓下端を一致させないといけないので、仕上げ材の厚さをmm単位で調査。
ロフト床は、12mm厚ユニット畳+12mm厚合板とすることに。
なので、ロフト根太の高さと合うように窓下の縦枠長さを算出して、製作。

必要長さが全て分かったので、残りの枠材も製作&設置。

窓周辺はかなり短い材が必要となるので、端材を有効利用しました。

西面上部壁枠完成!

この小屋の窓の中では、最大の大きさの窓が付いています。
朝起きたらすぐに景色が見える…素晴らしいじゃないか!

大きいの窓なのに、荷重を分散させるまぐさがありません。
でも、上部の壁だし屋根材は軽いものを使うから上からの荷重は少ないんじゃないかな、と思って。

 

梯子に乗って合板を持ち上げる

仮置き・仮留めまでが大変

次は、東面壁の面材料(OSBと合板)を張っていきます。

最上部が斜めのパネルなので、長方形のままでは張れません。
一つ一つ地道に長さを測って、まずはその大きさにカット。

今まで枠材に合板を張ってから壁を起こしたり設置したりしてたので、持ち上げて張るのは初めて。

小屋内部から持ち上げて壁枠を越え、上から設置しようとしました。
しかし、片手で大きな板を持ちながらの固定はやっぱり難しく、落としてしまいました…。

う~ん、作業手順どうすべきか…。

まずは、けらばにロープをかけて、繋いでおきます。
そして外側から梯子をかけて、板を梯子上部に乗せる。

こうするとロープによって板が外側に倒れることを防いで、落としにくくなりました!

仮置きが上手くいけば、ビスで固定作業です。

安全帯で自分の落下防止もやっておきました。
ちゃんと安全帯しておいたほうが恐々と作業することも少なくなり、かえってスピードが増した気がします。

 

次は窓の上のものを張っていきます。
今回は窓上部に仮の受け材を付けて、その上に板を乗せて張っていくことにしました。

思惑通り、上手く仮置きが出来て固定も出来ました。

大きな材を取り付ける時、仮留め・仮置きの方法を工夫すること

その後小さな材を難なく張って、東面壁パネルが全て完成です!
端材が多いのでまばらな模様。
合板の継ぎ目よりもOSBの継ぎ目の方が目立たないので、外壁を張らない時はOSBを張った方が見た目的に良いかも?

そうそう、東面壁パネルのビス打ちが終わって梯子を外そうとしたときに、上に置いていた垂木が梯子と当たってバランスを崩し、自分の腕の上に落ちてきました。
痛いだけで済みましたが、頭に当たっていたらどうなっていたことやら…!
というわけで、極力固定していないものは上に置かない、置く場合は常に意識するべき!

 

窓の形にカットしてから合板を張る

西面上部壁パネルにも板を張っていきます。
大きな窓があるので、カットしてから張ります。

窓の形に添って切断していきます。
合板は丸ノコでもほぼ真っ直ぐにしか切れませんが、OSBだと切断方向を曲げようと思えば少し曲げられるので、地道に曲げて四角の切り抜きを行いました。

メジャーで各辺を測って細かな材料も作成。
後少しで壁パネルが全て完成しますが、今日の夜はまた雨が降るらしいので、早めに作業を切り上げて雨養生作業に移行。

大分端材を消費出来てきましたが、端材を使いすぎてOSBが1枚、床合板張りの時の端材合板2枚が余りました。
ということは、板材料では大体2,160円分が余ったくらいかな?

床下で端材資材を保存。

今日はここまで。
屋根の設計はほぼ終わっているので、そろそろ内装や建具の設計もしていかないといけないなあ~。

 

ツーバイフォー小屋の壁完成!

12月1日、晴れ。
今日の午前は買い出し。

午後から作業開始です。
今日で壁パネルを作り終わるのにやる気が出ない。
でもガンバる!

作業と言っても、残っていた西面上部のパネルを貼り付けるだけ。
合板やOSBを張るのにも慣れたものよ!と思っていたら、5mmほどずれてしまった…
少し切って回転させれば大丈夫そうでしたが、気づいたときにはすでに半分くらいビス打っていたのでそのまま固定しました。
でもやっぱり少し後悔!
まあ1日経ったら別にいいんじゃね?という気分になるかもしれません。
北面のときもそうだったしね。

北西の大きなOSBを張り終えたら、後は小さいものばかりです。
片手で持てるので楽ちん。

 

というわけで西面壁パネル完成!それに伴って全ての壁パネルが完成!
見た目はバラック調(バロック調と言いたいけれど!)ですが、強度的には不安箇所はありません。

はぁー…
ようやく終わった…。

壁パネルづくりと立て方に関しては、ものすごく色々調べました。
記事も大分長くなり、壁パネル記事だけで25,000字くらい書いたんじゃないかな?
建築中は毎日色々調べてたから、ブログ記事もリアルタイムでは書けませんでした。

 

この日はこの後、屋根の下地となる垂木の固定作業を行いました。
次回から屋根編です。

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