『思い出話』高校生で初めて購入したバイクは、中古のカワサキ GPX250R-2

2019年5月19日機械

GPX250R-2

私が高校生の時に、人生で初めて購入したバイクは中古のカワサキ製『GPX250R-Ⅱ』でした。

父の友人から格安で譲ってもらったものです。

今回の記事では、そのバイクの紹介と、共に旅した思い出と、廃車の理由を書いていきます。

 

前回では、高校生で中型バイクの免許を取得した思い出を書きました。

 

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借り物のバイクに乗っていた

高校2年生の4月に免許を取得し、自分のバイクを手に入れようとしました。

しかしその時、教習料金を支払ったことでバイトで貯めたお金はすっからかん。
ひとまずは勉強をバイトを続けてました。
まあ元々「何かやりたい!」と思ったのがきっかけで免許を取得したので、自分のバイクを早く欲しくてしょうがない、わけではなし。

 

たまたまその時、家に古い原付があったのでちょっと乗ってました。

ATのスクーターなので自転車より操作が簡単w
高校に乗っていくことは出来ないので、休日のバイトに行くとき、友達と一緒に公園で遊びに行くときに使用。
初めて行ったツーリングが、親と一緒に行った花見だった気がする。

でも結局、その原付はすぐに兄の物になって、自分は乗れなくなりましたが。

 

父が250㏄のバイクを2台持ってたので、その1台に乗らしてもらって一緒にツーリングに行ったりしました。
初めて走った、高速道路!雨も降ってたのでめっちゃきつかったよ…

 

 

そんな感じで高2の前半を過ごしてましたが、秋頃に、とある話を父から持ち掛けられました。

 

カワサキ GPX250R-Ⅱを購入

購入理由は、父の友達が手放すから

父の友人の中に「バイクを手放したい」という人がいて、格安で譲ってもらうことになりました。

元々父にはバイク関係の友人がいて、たま~に一緒にツーリングに行っていたようです。
とりあえず、父と一緒にそのバイクを見に行くことになりました。

その友達の家に行って、実車を見てみます。
…が、自分には分からない!
バイクに乗ることに興味はあっても、車体にはあまり興味を持たず、そのためバイクの車種や特徴なんかも全く分かってませんでした。

父は「なかなか良さそう」とは言ってましたが、自分には性能が分からない。
とりあえず乗ってみて、「乗りやすいかどうか」だけで決めましたよ。

YU

まあ、乗りやすいからこれで良いのかな?

 

エンジンはちゃんとかかって、実走可能。
この時点での総走行距離は、約2万km。
250㏄なので、高速道路の走行可能だし、車検も無し。

気になるお値段は、5万円でした!

このくらいなら既に持ってたので、買うことにしました。
結局、「乗りやすさ」と「値段」と「排気量」だけで、人生で初めてのバイクを購入したというわけです。

 

走行距離はそこそこと言えど、実走可の250㏄でこの価格は今思っても超格安です。

親父とその友人に感謝ですね。

 

GPX250R-Ⅱのスペック

GPX250R

  • 発売年:1988
  • 車両重量:163kg
  • エンジン:4ストローク並列2気筒水冷
  • 排気量:248㏄
  • 最高出力:45PS
  • 最高回転数:13,000rpm
  • 燃料タンク容量:18L
  • 変速:6速MT
  • シート高:745mm

現代でも人気の、「カワサキ Ninja」の系譜の一つです。
初代NinjaのGPZの後継であり、次世代機種はZZR。

1980年代は「レーサーレプリカ」と呼ばれる速さに特化した機種が人気でしたが、このGPXはGPZよりも「乗りやすさ」を重視した「ツアラーモデル」のようです。
タンク容量は、何と18Lもあります!

 

思い出と感想

GPXには8年間乗りました。

初めて手に入れて、乗りまくったバイクです。
そのため、色々思い出もありますよ。
思い出せるだけ書いていきましょう。

 


乗りやすい

レーサーレプリカとかだと前傾姿勢がきつくなって、長期ツーリングではちょっと乗りにくいものもあります。
しかし、このGPXの乗車姿勢は良いです。
親父のバイクのTZRよりも乗りやすい!と思いましたよ。

また、教習車のHONDA CB400SFも乗りやすいものでしたが、重量が重くて取り回しがしづらかったです。
まあそれは電飾やバンパーが付いていたからでしょうが、GPXにはそういうのが無いので押したり引いたりがしやすかったですねえ。
リアにはハンドルが付いてるからそれを持てるし。

また、馬力があるからか加速も良かったです。
流石に大型バイクには敵いませんが、250㏄の信号ダッシュでは負けなかった気がするw

 

燃費が良い

親父の2ストローク250㏄バイクに比べると、燃費はかなり良かったです。

ストップ&ゴーを繰り返す街中では最低で20km/Lになったりもしました。
しかし、60kmくらいで田舎道を流してた時は最大で35km/Lになったりもしましたよ。

しかもタンク容量は18Lもあるのです。
田舎道を走るなら、1回の給油で18×35=630kmも走れます。
車か!

流石に空になるまで走ったことはありませんが、500km走ってようやく給油した、なんてこともありました。
燃費とタンク容量からも、このGPXはツーリングに適しているのかなと思います。

 

タンクの錆修理の思い出

中古だからか、初心者の自分の管理が甘かったからか、タンクの錆には悩まされましたよ。

 

寮生活を送っていた大学生時代、休日にツーリングに行こうとしたら、吹き上がりません。
観察すると、片方のマフラーからしか排気ガスが出ない「片肺」になってました。

親父はバイクいじりが趣味だから治せるかもだけど、その時は一人暮らしなので頼れません。
近くの「レッドバロン」にまで押していって診てもらうと、

修理 男 整備
修理屋

タンクの錆がキャブレターに詰まってます。

キャブレターのオーバーホールで直りますが、タンクに錆防止処置したり新しいものに交換したりしないとまたすぐに詰まります。

なお、オーバーホールは1回2万円となります。

とのことで!

この時は、とりあえずオーバーホールを頼みました…
貧乏な学生には痛い出費です。

また、タンクについて親父に相談すると、「直せる」と言ってたので、タンクを外して実家に送りました。
後日、ちゃんとタンクの錆が出なくなりました!

以降は大きな不具合も無く、GPXは長らく旅のお供として、日常生活の足として大活躍。

 

なお、この時に燃料タンクの錆処理・防止の「花咲かG」を知りました。
この経験を活かして、後年の山暮らしでは運搬車のタンクの錆を治すことが出来ました。

 

旅の道連れ

高校生の時に手に入れたと言っても、バイトと受験勉強で忙しかったので、本格的に乗り回したのは大学生になってからです。

休日にはしょっちゅう、大都会から抜け出してツーリングに出かけてました。
観光地に行ったり、山に登ったり。
こいつがいなかったら、自分の学生生活は非常にこじんまりとしていたはずです。

まあ、それはそれで「普通」の人生を送ることになったのかもしれませんが!
身の回りにバイクツーリングが好きな人は一人もおらず、だからいつも一人で旅をしてました。
唯一の旅のお供が、このGPXだったのです。

GPX250R-2

各2ヵ月ほどある夏休みや春休みでは、2週間くらいの長期キャンプツーリングに出かけてました。

上の写真は北海道の直線道路の一つ、「エヌサカ線」
北海道は、太平洋フェリーで苫小牧まで行って、反時計回りに一周しましたよ。

他にも、東北、中部、四国、九州と、GPXと共に旅をしました。
もっぱら、野宿や格安キャンプ場に泊まりながらのキャンプツーリングばかり。

「今ここで、こいつが動かなくなったらどうしよう…」
と思うほど僻地にも行きました。
でも、そんな不安をものともせず、大きなトラブル無く動いてくれました。

一度道脇の砂利を踏んでスリップしたりもありましたが、カウルがボロボロになっただけでエンジンは普通にかかりました。
テープでつぎはぎして何とかツーリングをやりきり、後日ヤフオクで中古のカウルを買った思い出もあります。

 

 

以下の記事でも当時のツーリングに関して少し言及してます。
このGPXと共に旅した思い出は、今の人生にも確実に影響しています。

 

廃車と理由

新卒で働き出してからも、実家からこのバイクで職場へ通ってましたし、ツーリングに行ってました。
タイヤやオイルなどの消耗品も交換しながら。

 

しかし冬頃の帰宅途中、家まで残り1kmほどのところで急にバイクのエンジンが止まりました。

原因が一切わからず、エンジンを掛けなおそうとしてもかかりません。
しょうがないので、家まで押して帰りましたよ。

ひとまずは通勤の足として親父のバイクを借りることとし、休日にゆっくり分解してみます。
すると、とんでもないことが分かりました。

エンジン内のコンロッドが、クランクケースをぶち破ってました。

 

ま、まあそりゃこうなれば動かないよね…
でも、どうして!?
バイクの修理が得意な親父も流石に、「ああ、こうなったらダメだな」と匙を投げてました。

エンジンがぶっ壊れても、中古でエンジンを購入して載せ替えれば動くこともあるようです。
しかしそろそろ新しいバイクが欲しくなっていたので、これを機に廃車にすることとしました。

 

総走行距離は約6万km。
元々2万km走っていた中古車なので、自分が乗ったのは4万kmですね。

 

GPX解体

↑分解の様子

なお、不動バイクは廃車にするのもお金がかかります。
そこで試しに、全部バラして、各部品毎にヤフオクで出品して処分することにしました。

仕事の休日はオイルまみれになりながら、車庫に籠って分解&清掃。
部品は自宅内で撮影して、保管して、売れたら発送。

出品は初めてなので最初は緊張もしましたが、「こんなのも売れるんだ!」という驚きと喜びもありましたね。
これもいい思い出です。
ヤフオクの出品技術・発送技術の向上にも繋がりましたし。

分解にも手間がかかるのでもしかしたら不動車のまま出品し、格安で引き取ってもらったほうが良かったかもしれません。
でも、バイクの構造の勉強にもなったから、まあ良いかな?

 

何も知らない初心者は、安い中古を買って勉強するのも良い

バイク選びにも色々な考えがあります。

高い新車を買ったほうが寿命が長いし安全だから、維持費を考えると安いとも言えます。
いきなり壊れて乗れなくなる可能性も低いから、通勤にも使いやすいです。

 

しかし私は、何も知らない初心者だったり格安で購入できる機会があるなら、一番初めは中古のバイクを選んでみるのもおススメします。
バイク屋に日常整備を丸投げしないなら、初心者は整備を怠りやすいです。
整備を怠ると寿命を短くしてしまいます。
それが新車なら、車体価格代もバカになりません。

そこで、安い中古車を買って、整備方法や構造を勉強しながら使ってみるのも良いと思うのです。
中古なら整備のミスで寿命を短くしても、安いからそこまで気になりません。
また、修理が頻発するので勉強にもなります。
「後々DIYでバイクの整備をして、安く維持していきたいんだ!」と思っているなら、中古で練習するのも良いんじゃないでしょうか。

 

そのことも考えれば、あの時に中古でGPXを買ったのも、乗ったのも正解だったと私は考えます。
色々と愛の少ない整備をしてしまったのかもしれないけど、受け止めてくれたGPXには感謝です。
良いバイクだったよ!

 

 

GPXとの旅の思い出が忘れられず、廃車を機に車を買おうなどとは一切思いませんでした。
なので、また次のバイクを探すこととなります。

そのバイクが、今でも乗っているHONDAのNC750Sです。

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