この生活に至るまで~講義と登山とツーリング~

その他

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大学の講義

学科の名前から環境に関して広く学べるところだと思っていましたが、元々は林学科だったところなので林業や木材利用の講義が意外に多かったです。
おそらく世間での「森林」に期待される機能が木材生産など生産的機能から水源涵養や生態系保護といった公益的機能に変化し、そのニーズに応えるために名前を変えたのでしょうか。(正確には知らん)
そのためか元・林学科にしては直接的な林業系(木材生産系)の講義が少なかったです。

進路も公務員が多く、森林組合や林業会社に入った人は私が知る限りはいません。
なので私の周辺では私が最初で最後の、新卒で森林組合職員になった人間なのかな?
落ちこぼれとか言わんといて?
言われなくても分かってるから!

 

中高生の頃は興味を持っていた生態系保護ですが、大学生活を送るにつれて興味を無くしていったと思います。
大学の講義を受ければその目的について再定義し、ちゃんと研究意義のあるものだと実感できるようになるかなあと考えていましたが、結局やっぱりよくわからんものでした。

どこかの研究所の生態学研究員が講義にやってきたことがあるのですが、私が「その研究は具体的にどのように社会で役立つのですか」と質問すると、「あなたは木材生産系の研究者なのかな?」と聞き返されたのが印象的です。
どのように役立つのかという答えは忘れてしまいましたが、何だかその時の私は自分のエゴのためだけに研究しているような感じを受けました。
別に研究行為はいくらでもしてもらっても良いのですが、税金もらいながらやるべきことか?
税金とかもらうならせめてその責任を果たすべく、将来的にこういう感じで役立つ可能性がある、みたいな曖昧なヴィジョンでも良いから見せてほしかったです。

イノシシやシカのような増えすぎた獣についての対策も学びたかったですが、結局大学の講義の中ではほとんど出来ませんでした。
課題を解決していくのが研究、だと思っていたのに…

 

研究分野は大きく分けて3つくらいだったかな?生態系関連、木質系マテリアルの強度や化学的性質の研究、森林利用系。
専門講義(全学講義ではなく)も大体その3分野が多かったです。

私の人生において現代林業について知ったのは、実は大学の講義が初めて。
それまではほとんど興味ありませんでした。
大学から離れたところに演習林があり学科全体で合宿みたいなこともしましたが、その時に間伐体験をしたことがあります。
「怖くて自分にはやれない」と、当時ははっきりと思っていました。
ただ、講義中に見た高性能林業機械の動き(特にプロセッサ)には少し興奮し、現代林業に興味を持ち始めていきました。
ちなみにその合宿では毎木調査や樹木の同定とかトラップによる昆虫採集とかがあったかな?

 

成績はオールA、というわけではなくてあんまり興味を抱かずに大半の講義を受けていたからか不可になったり可になったりもよくありました。
既定の単位さえ取れれば良い、として大学生活では講義よりも単独登山や旅行やバイトに集中してました。
そっちのほうが世間のことを広く学べると思ったから。
3年後期にはさっさと単位とりまくったおかげで週4休みにすることが出来たので、毎週のように登山とツーリングに出かけていました。

3年生の終わりに研究室配属のイベントがありましたが、自分は森林利用系を選び、その中でも治水・治山系の研究室を選びました。
理由は、生態系や化学系にはあまり興味を抱かず、登山とツーリングの趣味のおかげで地形とその利用法に興味を持っていたからです。

 

登山とツーリング

高校生の頃は勉強の息抜きに実家から近くの山(標高70m程度)を散歩したりしていたし、大学に入ったら何か部活に入ってもっと人付き合いしてみたいとコミュ障ながらも分不相応なことを考えて、大学入学直後にワンダーフォーゲル部(ワンゲル部)に入ってみました。
ワンゲル部とは何か?と聞かれるとちょっと説明が難しいのですが、登山部みたいにガチな登山ばっかりしているわけではなく、登山を含むアウトドア活動全般を行う部活動のようでした。
夏休み中には2週間ほどの長期縦走を行うということで70Lザックを含む登山装備一式(約10万円)を最初に購入し、土日には近隣の山で一泊二日のテント泊登山を行い、縦走に備えました。
この部活で登山の基本を学ぶことが出来たのですが、夏山縦走後に「一人で登ったほうが自然と登山を楽しめる」と思うようになり、在籍半年で辞めてしまいましたね。

ワンゲル部以降は純粋に山を楽しむため、バイクにキャンプ道具や登山道具を積んで、ツーリングマップルを読み込みながら、一人で登山とツーリングを行い続けました。
単独行は危険だとよく言われますが、一人の方が持っていく道具や計画に対して慎重になり、行動中に身体の調子や計画の見直しを行って無理をしないようにもなり、むしろ安全になった気もしました。
また、得られる経験値や感じるものもかなり多くなりました。
なのでそういう意味ではあのタイミングで辞めて正解でした。
取っ掛かりは他人に教わって良い。ただ、自分を大きく成長させるのはやはり自分なのでしょう。

 

一人登山を始めてからはまずゆっくり経験値を積むということで、山と渓谷社が発行している「分県登山ガイド」を購入し、片っ端から登っていこうとしました。

分県登山ガイド 12 東京都の山

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自分が大学生の頃に住んでいた県には標高差の大きい山は無く、どれも日帰りで登れるものばかりです。
ただ、大学と寮のある平野部と登るべき山のある山間部はそこそこ距離があり、バイクに乗って自在に移動が出来るといえども一つの山を登る度に何度も往復するのは面倒だと思ったのです。
そこでガソリン代と時間を節約すべく、林道のどん詰まりのような人が来ない場所にテント張って野宿したりして一泊二日で色々な山を登りまくる、というようなことを行っていました。

色々な山を登るには色々な道や集落を通っていったりするのですが、上記のようなスタイルで登山を続けている内に、山頂に至る達成感以外にも道中にある史跡や歴史や古びた生活様式にも興味を持っている自分に気づきました。
登山ばかりだけでなく北海道や九州にもツーリングに行ったりしていたのですが、観光がてらに色々な資料館に入ってみたりもしましたね。
どれも面白いものでしたが、やはり自分は特に人と自然の関わりが見られる古民具などに興味を持つのだなということを実感。

各地の生活様式はどれも異なっており、多種多様な気候や地形や地質がある日本ではそれらと相関するように生活も多種多様に変化していました。
四国や和歌山の斜面農業、長野・岐阜の山間部の建築様式や建築場所とか、一般的には不便だと思われる場所でも工夫をこらして利用し、人間社会と自然の両立を行っているように見えました。

環境に関する研究は色々ありますがその中でも自分は、地形や気候に適した利用の方法について興味を持ちその分野の研究をしていきたいと思うようになっていきましたね。

 

 

なお中高生の頃にぼんやりと抱いていた「広い土地」への羨望は、登山とツーリングの趣味によってこの時は少なくなっていたと思います。
自分自身がわざわざ大金を支払ってもこの地球の広さに比べればちっぽけな土地しか持てないのは確かなので、旅に出てあちこちの土地で遊んだほうが楽しいし合理的だ、と潜在的に思っていただろうと今の自分は推測します。

 

次回は研究生活について?

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