山でテント暮らし中の食事、冷蔵庫なしでの節約料理(秋)

2017年2月2日料理

山小屋を建てるまで、狭いテントの中で数か月間生活しています。

生活中はもちろん食事を摂らないといけませんが、毎回外食したり出来合いのものを食べると、お金もかかるし行くのも面倒です。

 

そこで、麓のスーパーで食材を買ってきて自炊しています。
今回の記事は、テント内での、冷蔵庫の無い生活での食事方法を紹介していきます。

アウトドア料理を楽しむのでなくて栄養を摂るための食事だから、記事の見栄えも悪いですw

 

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山で初めての食事

2016年9月3日に居住用テントの設営もひとまず終わり。

早速、入植始めての炊飯を行いました。

趣味で登山や野宿バイクツーリングをやってたので、自分には簡単な自炊の経験は多くあります。
テント内で、コッヘル(鍋)とコンロ使って炊飯するのは余裕。

1日目はスーパーで安くて栄養のある「おから」と安売りしていた「人参」を購入し、「味噌汁」を作ってみました。

初めて作ったおからの味噌汁は、おからが汁気を吸って変な飲み心地になり、ちょっと微妙なものになりました(^^;)
どんなものでも味噌汁の具になる、わけでは無さそうね!

 

テント内での調理方法

市販のカセットガスが使える、イワタニの携帯コンロでほとんどの調理を行っています。

実家で製作して持ってきたロケットストーブも使えるのですが、やはりちょっと面倒です。
携帯コンロ1つでも大体の料理は出来るし、お湯を沸かしたりするならこっちのほうが早くて楽です。

 

しかしテント内は狭いしコンロ1つだけでは定食のようなちゃんとしたメニューを作るのは難しいです。
大きな調理場や冷蔵庫があれば、もう少しこだわれますが。

しかし、人間の食事は絶対多くの種類の食材を使わないといけない、わけでは無さそうです。
昔からの『一汁一菜』を心がければ、必要とするおかずの種類も少なくて良いことに気づきました。
テント内での調理も楽になった気がします。

テント内でよく作っているものは、味噌汁、漬け物、野菜炒め、炊き込み御飯、カレーですね。
どれも簡単で美味しく、様々な食材が使えるのでおススメです。

スパゲッティもよく作ります。
にんにくや野菜を塩胡椒とオリーブオイルで炒めて茹でた麺に和え、適当なふりかけをかけて食べてます。

 

※追記

独り暮らしなので、カセットガスで毎日料理しても燃料代が増えすぎることはありません。
ただ、家族で、毎日料理するなら、灯油やガソリンを燃料とするコンロのほうが経済的です。

 

※追記

お湯沸かすくらいなら今でもカセットガスコンロ使ってます。
しかし炊飯などでは、薪を燃料にしてロケットストーブを使うようになりました。

 

冷蔵庫のないアウトドア生活

山の中では、太陽光発電によるオフグリッド(独立型)電気システムで生活しています。
(→発電・配線カテゴリ)

しかし大規模なシステムを作らないと、オフグリッドでは基本的に、電気を多く使う冷蔵庫は導入できません。
だから小規模なシステムの現在、冷蔵庫無しで食材の保存をしていかなくてはなりません。

 

食材は麓のスーパーで買ってきますが、常温保存での消費期限に気を付けながら選んでます。

常温保存がしやすいもの、しにくいものをバランス良く購入し、冷蔵庫が無くても出来るだけ多くの種類の食材を食べようとしてます。

高野豆腐、缶詰、魚肉ソーセージ・等は常温保存が出来ますが、毎日毎日これだと飽きますからねえ。
こういうのは食材が無くなりそうなときなどに食べてます。
卵も結構持ちます。

豆腐・納豆・ちくわは常温でも少しだけ保つので、買い出しして2,3日後くらいのメインに。
肉・魚は冷蔵必須なので、買い出し当日か次の日までに消費するか保存食化するか。
高いのでまれにしか買いませんが。

 


(例)魚の保存食

魚の開きが半額で売られていたので、つい買ってしまいました。

真冬なら常温でも結構持つかと思いますが、秋などでは少し不安です。
なのでさっさ処理してしまう必要があります。

一食で全部食べてしまうのも勿体ないので、さばいて「あら」と「身」に分けます。
あらのほうにも身がいくつか付いていますから、こちらは「味噌汁の具」にしてしまいます。

あら汁ですね。こうすると美味しい出汁が取れます。
でも骨を濾すタイミングを間違えると食べる時に大変です…大変でした!

身のほうは適当な調味料で漬けて、保存しておきます。
塩とか酢とか醤油とかで適当に漬けても案外美味しいものです。

 

保存食として漬け物作りには少しこだわっており、糠漬けや味噌漬けなどに挑戦しています。
概ね成功しており、痛みやすい肉類や新タマネギも美味しく長くいただけました。

漬物は確かに作るのが若干面倒ですが、作ってしまうとすぐに食べられるのが良いですね。
冷蔵庫があっても、おススメのメニューなんじゃないかな。

 

片付け・皿洗い

水を汲んでくるのは難儀な仕事なので、皿洗いの水も節約しています。

漬物に使った漬け汁は、煮付けや炊き込み御飯に使用して使い切る。
スパゲッティの茹で汁は取っておいて、次の日の炊飯用の水に使ったり。

炊飯後の鍋では焦げがこびりついているので、まずは水を入れておきます。
この水は飲み水でなくても良いので、バケツに溜めた雨水を積極的に使用しています。
ある程度時間が経ったら、百均で買ったたわしで焦げを落とし、2回ほどすすいで終わり。

まな板は色んなものが乗るしフライパンのように直接熱することが出来ません。
紙で拭いてある程度汚れを取り、除菌スプレーを吹きつけたり日光で殺菌したり。

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おかずを作った後の鍋やフライパンは、そのままお湯を沸かしてコーヒーやお茶を作ります。
若干味が混ざりますが、まあ飲めればいいので…
油汚れがきつい場合は、トイレットペーパーで拭いて、終わり。

こういう方法は大量の洗剤と水で洗うのが普通の現代では、不衛生に思うかもしれません。
しかし昔の人もやってた方法です。
登山家やお寺(禅寺)などでは、今でもこんな感じで片付けています。
無駄のない「エコ」な方法だと思いますよ。

 

主食について

基本的に米を食べてますが、白米100%をやめて白米・玄米・押し麦の混合飯を食べるようにしています。

混合割合はたまに変えますが、白米:玄米:押し麦=3:1:1の割合にしています。
このくらいが一番食味が良いと個人的に思います。
混合飯は白米だけよりも鍋にこびりつくことは少ないし、べちゃっとしないし食べ応えもあるので素直に美味しいと感じます。

「白米よりも玄米のほうが栄養がある」とはよく言われますが、玄米は消化率が悪いです。
そのまま下から出てくることも多いので、価格と消化を考えて白米を多くしています。

「押し麦」とは押しつぶすことで白米と同じような方法で炊飯できるようにした、「大麦」です。
麦飯は体に良く、白米や玄米で摂りにくい栄養が含まれているので積極的に食べてます。
天下人で長生きした徳川家康だって麦飯を食べてましたからね。
おススメ!

※追記

玄米は放置しておくとノシメマダラメイガが湧くようになったので、今は白米と押し麦の混ぜ飯になりました。
押し麦は食べるほど好きになって、「麓の食事はどうして白米しか無いのか…」と悲しくなるくらいにw

 

栄養バランスの良い食事を摂る、最も楽で安上がりの方法は、主食そのものの種類を多くすることです。

昔は「江戸患い」というものがあり、これは田舎に行くと治った病気です。
この原因は、江戸に行くと白米ばかり食べて栄養バランスが悪くなったから、ようです。
田舎だと白米に色んな雑穀や野菜で量を増やした「かて飯」を食べてたから、知らず知らずの内に栄養バランスの良い食事を摂っていたんですね。

かて飯は現代でも有用だと思います。
特に食材が限定される冷蔵庫の無い生活では、保存もしやすく安価な、白米以外の穀物もいっぱい食べていくことをおススメします。

 

なお、押し麦と玄米は近くのスーパーでは小分けのものしか売っていないので、割高になってしまいます。
そこで私の場合、押し麦と玄米はネット通販でまとめ買いしています。
重い物も自宅に届けてくれるのは楽ですね。
宅配業者さん、ありがとう!(^_^)ノ

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