タイヤ薪割りのコツ

斧で薪割りをするとき、「タイヤの中で割る」という便利な方法があります!

普通の方法で割ると薪が吹っ飛んで集めにくいのですが、タイヤの中だと吹っ飛んでいかないし、ゆがんだものでもタイヤに立てかけることで立てることだって出来ます。
効率の良い薪割りをしたいなら、タイヤは必須とも言えるでしょう!

しかしタイヤを薪割り台に固定するには、少し工夫が必要です。
その試行錯誤と完成形は、以下の記事で紹介しています。

 

さて、効率の良いタイヤ薪割りと言えど、普通の薪割り方法とは少し違ったコツが必要となってきます。

今回の記事では、タイヤ薪割りを続けた自分が分かった、コツをいくらか紹介します。

特に、タイヤ薪割りは普通の方法より気を付けないと、斧の柄を傷つけやすい傾向があります。
その理由は以下の本文で!

 

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広い平地が必要

普通の薪割りだと、一回一回薪を台に置いて向きを調整し、同じ方向に自分が立って斧を振るっていくことになります。
ですから、薪割り台と自分が立つ場所さえ整備されているだけで大丈夫です。

しかし、タイヤ薪割りでは基本的にタイヤの中の薪の方向を変えずに割っていきます。
薪ではなくて、自分がタイヤの周りをグルグル回って、斧を振る方向を変えていきます。

なので、タイヤ薪割りでは移動がしやすいように、薪割り台の周辺全てが平地でないといけません。

 

使う斧などにもよりますが、自分の場合は薪割り台の中心から半径1m、直径2mの円くらいが最低必要です。

 

割り切りにくい

タイヤが邪魔するので、斧を薪割り台に刺さるくらい奥深くまで振り下ろすことが難しく、少しだけ繊維が残って割り切れないことがあります。

ほんのちょっと残っただけなら持ち上げて手で引き裂けば良いですが、多く残ったら割りなおさないといけません。

特に繊維が曲がった薪ではこのように割り切れないことが多いです。
タイヤ薪割りは普通の薪割り方法より割る力が若干落ちるので、割りにくいものはタイヤの外である程度割ってから、タイヤの中で割っていくほうが良いでしょう。

 


底にゴミが溜まりやすい

タイヤがあることで薪割り台の上に溜まるゴミが自然に落ちることが少なくなり、ゴミが溜まりやすくなります。

ゴミがあると薪を立てることが少し難しくなりますから、ゴミが溜まったら取り出して掃除しましょう。

 

大割りしてからタイヤの中へ

基本的に、薪割りをすればするほど隙間が大きくなって、体積が増えます。

タイヤの内径ギリギリのものを何とかタイヤの中に入れて割っていくと、割ったものが詰まって取り出しにくくなります。

ですから、大きなものを割るときは、タイヤの外で大割りしてから、タイヤの中に入れて割っていきましょう。

小さい薪ほど空間に余裕が出来ますから、割ったものが取り出しやすいし、割った衝撃が吸収されないので割り切りやすくもなります。

また、タイヤを履かせていることで薪割り台に置くときに薪を高く上げないといけませんから、大きなものだと疲れやすいです。
大きなものを1回で高く持ち上げるより、小さいものを何回も持ち上げるほうが、腰への負担も少ないですよ。

 

割ったものはこまめに取り出す(重要!)

タイヤ薪割りで最も重要なコツです。

タイヤ薪割りでは薪を全て割り切ってからまとめて持っていくことが可能なので効率が良いのですが、あまりにその考えに固執すると、斧の柄を傷つけてしまいがちです。

普通のサイズの玉を割るときは、中心を通るように4等分、6等分などに割っていきます。

しかし大きな玉を割っていくとき、上の写真のように周辺部から割っていくことになりますが、この時に既に割った部分が邪魔をするときがあります。
上の写真の場合、斧が接している部分を割ろうとすると、斧の柄が手前の薪に当たって、柄を傷つけてしまいます!

ですから、大径木を割るときは割ったものを頻繁に取り出して、斧の柄を傷つけにくくしましょう。

頻繁に取り出せば取り出すほど薪棚との往復回数が増えて、生産性が低下します。
しかし斧の柄を傷つけて壊してしまうとお金も手間も余分にかかりますから、これはしょうがないことです。

少しでも作業を楽にするため、薪割り場と薪棚は近くにして、移動距離を少なくすることを推奨します。
移動させるのが難しい薪割り台だと薪割り場と薪棚が遠くになりがちですが、自分がやったような分解・組立型の、移動がしやすい薪割り台だと便利です。

 

 

斧での薪割りは、薪割り機での作業よりもかなりアナログで原始的な方法です。
しかし工夫を凝らせば、安めの薪割り機レベルの生産性は出せます。
(体力は必要だが…)

高価な薪割り機が無いと薪の生産・販売事業は絶対に無理、というわけではないんじゃないかと私は思いますよ!

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