『薪割り道具・コツ編』薪割り台とタイヤを金具で固定する

「タイヤの中で薪を割ると、吹っ飛んでいかないし、斧の柄を傷つけにくい」

というコツを知って、早速試しました。

 

まず、タイヤは所持しているバイクNC750Sの廃タイヤを使うことにしました。
外径60cm、内径43cm、前後合わせた高さ(幅)は30cmほど。
タイヤ交換時に店での処分を断って、持ち帰りました。

 

で、試しに薪割りに使ってみたのですが、薪割り台にタイヤを固定するのが難しいことが分かりました。
タイヤより大きな薪割り台を使えば固定もしやすいですが、薪割り場を移動することが難しくなります。
そこら辺の試行錯誤は以下の記事で。

 

では「薪割り前の玉をベルトなどで締めてから割れば良いのか?」と考えて試してみたこともありましたが、その方法もいくつかのデメリットがあることが分かりました。

 

しばらくはごく普通の薪割り台で割り続けてたのですが、

「やっぱり、もっと効率よくしたいなあ」

と考えて、タイヤ薪割り台の改良に乗り出すことにした…

 

というのが今までの流れでございます。

今回の記事の目的は、「タイヤをしっかり薪割り台に固定して、しかも移動しやすいように分解出来るようにする!」

 

それでは試行錯誤スタートです。

 

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タイヤの高さと薪の長さ

直径55cmの重すぎる玉を、薪割りが出来る平地に設置することが偶然出来たので、タイヤを乗せてみました。

まず、タイヤ1本だけ(高さ15cmほど)を普通に乗せて、薪割りをしてみます。

…33cmの玉だと、割った時の衝撃でタイヤを乗り越え、吹っ飛んでしまうことが分かりました。

『タイヤの高さは、玉の長さの3分の2~4分の3以上にすべし』

 

というわけでタイヤ2本を繋げることにします。
紐で縛る方法もありますが、自分はボルト締めにしました。

まず、狭いところでも作業が出来るアングルビットをドライバーに装着し、先端にドリルをつけます。
タイヤ2本を重ね、内側からまとめて穴を開けます。

その後、ホムセンに売ってるM5,M6くらいのネジ、ナット、ワッシャーセットで固定。

同じようなのを3か所ほどセットして、タイヤ2本の固定完了!

 

ボルト締めは強力なのか、どれだけ薪を割ってもタイヤ2本が分解することは1度もありませんでした。

 

薪割り台上面ビス打ち

 

タイヤを薪割り台に乗せただけだと、薪割りの時の衝撃でずれ落ちることが多々あります。
薪が入ったままのタイヤだと、タイヤと薪がお互い邪魔するから、片付けるのがすごい面倒!
なので、衝撃に負けないようにタイヤを固定する必要があります。

最初に試したのは、90mmビスを使うこと。

インパクトドライバーを使って、タイヤ内側を貫通させて薪割り台とタイヤを固定します。

ひとまず、同じようなのを4か所ほど設置します。

タイヤ内側にビスなどの金属があると、斧の刃が当たって刃こぼれする危険性がゼロではなくなるのが、心配するところ。

試しに薪を割っていきます。

…おお!結構上手くいっているな!

としばらくは大丈夫だったのですが…

 

 

衝撃を加えられ続けるうちにビスが緩んだり曲がったりして、タイヤがずれ落ちることが増えてきました。

タイヤのサイズの関係上、薪割り台の外側とビスで固定することになるのですが、木の外側は『辺材』と言って、中心の『心材』よりも強度が低いです。
そういう場所をビスでお手軽に繋ぐだけでは、緩んでしまうことも多いようです。

 

次に、タイヤ内側にビスを浅く刺したりして、本数を増やしてずれ落ちることを防ぎました。

 

はい、だめ!

 


薪割り台側面ビス打ち

次は、タイヤの内側にギリギリ入るサイズの玉を用意し、側面にビスを打ちます。

 

それで、タイヤをビスの上に乗せて半固定してみました。

この方法なら、タイヤくらい大きな薪割り台を用意する必要が無く、移動がしやすくなります。また、タイヤの高さ調整もしやすいし、案外ずれ落ちないのではないか、と考えたわけです。

薪割りの衝撃は横方向であって、高さ方向じゃないから、ビスも曲がらないんじゃないの?と、推測したのですが…

これもまあ、しばらくは上手くいきましたが…

 

薪割りの衝撃は高さ方向にもあるのか、ビスが曲がって、結局ずれおちました…

タイヤを薪割り台とビスで固定する方式は、90mmビスを何本も曲げてしまっただけ終わりました。

 

このような、「薪割り台側面に金具を付けてタイヤを乗せる」方法は、今回のビス以外に、アングルやコーチスクリューを使うことも考えられます。

ただし、アングルの場合は、接合面をノミや鋸などで平らにする必要があります。
また、コーチスクリューの場合、かなり長いものが必要ですし、薪割り台に打ち込める強力な締め付け道具が必要になってきます。

 

自分は以下の固定方法に行き着きましたが、試してみるのも良いかもしれません。

 

分解しやすい固定方法完成!

ビスをメイン金具に使うのは諦めて、更に別の方法を考えました。

まず、「薪割り台の周りに小さな玉を置いて、タイヤ置き場にする」という方法ですが、これは衝撃で小さな玉が倒れてしまう問題がありました。

しかしこの問題も、荷締めベルトを使うことで、しっかり固定できるし、ワンタッチで分解出来ることに気づきました。

 

今のままではタイヤが横方向にずれますから、固定する必要があります。

『タイヤ置きの玉の高さを低くする』方法もありますが、自分の場合、アングルを使いました。
ビスでちょちょいと固定。

3箇所にアングルを取り付け、しばらく使ってましたが…

シンプソン金具のような薄いアングルだと、曲がってしまうこともありました。
ですから、アングルを使う場合、厚めのものが必要となります。

 

また、アングルが邪魔してタイヤはなかなかずれなくなりましたが、衝撃で徐々に各部分がずれて、大きくタイヤが傾くこともありました。

そこで…、

アングルとタイヤを、ボルトとナットで固定しました。

分解しやすいように、普通の六角ナットではなくて蝶ナットを使い、いちいちレンチを使わなくても固定できるようにしてみました。

で、その結果…

上記の方法でタイヤがずれることは無くなり、薪割り台を分解しやすく、移動させることも簡単になりました。

 

大きな薪割り台を使うと移動が困難になるし、下部の隙間から皮などのゴミを捨てにくくもなります。
今回の方法だと様々なサイズのタイヤや、薪割り台を使えます。

また、分解もしやすいですから、薪棚の近くで割って数歩で積むことも可能です。

 

今のところこの薪割り台に不満はありませんから、効率の良い薪割り台はこれにて完成!ということにします。

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