薪作りの玉切り、便利な小道具をまとめてみた
木の伐採から玉切り・搬出・薪割りまで一人でやって、薪を生産しているYU(@YU_inakalib)です。
薪を作るには色々な作業があります。
丸太を薪の長さに切っていく「玉切り」はなかなかの重労働。
玉切りを行うにはチェンソーなどの切断道具が必要ですが、実はそれ以外の小道具もあるとかなり便利なんです!
今回の記事では、自分が倒木を薪にするために使っている道具5選と、動画やネット検索で調べた小道具たちをまとめてみます。
薪作りの更なる省力化・時短化・安全化を行い、再生可能エネルギーの普及を目指して!
それでは紹介を始めます。
使っている道具5選
定尺棒(バカ棒)
薪の長さを統一する、玉切りのガイドラインを引くための基準の棒です。
薪の長さは出来るだけ揃えたほうが片付けやすいし、販売用としては不可欠です。
作り方は、メジャーで棒の長さを測って、切るだけw
至極単純な小道具ですが、メジャーで測るよりも遥かに早くガイドラインを引けます。
現場で使う場合は無くしやすいので、地面と異なる色の角材か、色付きテープを巻いたものを持参しましょう。
ガイドラインを引く時、私は以下のノコギリで切れ込みを入れています。
チョークでも良いですが、ノコギリのほうが多用途ですからおススメ。
ノコギリ
玉切りのガイドラインを引く、地面近くに少し残った部分の最後の切断に使用。
ガイドラインを引く場合は、上記の定尺棒を丸太に当ててサッと引くだけで大丈夫です。
玉切りの時はチェンソーのソーチェンを傷めないように土を切らないようにしないといけませんが、転がせない倒木を切るときはなかなか難しいものです。
そこで、チェンソーで土ギリギリまで切ってからは、ノコギリで切り進めて切断を終えます。
また、切り離した瞬間、玉が斜面下に転がりそうになりますが、ノコギリなら片手で切りながらもう片手で玉を抑えられます。
以上から、玉切り時はノコギリも必須です。
チェンソーを傷めないための犠牲の道具ですから、以下のような安物でOK。
とっておきのものはもっと別の場所・状況で使うべし!
ワイヤーブラシ
樹皮表面の土や小石を取り除くために使用。
地面をひきずった丸太は特に土が付きやすいですから、そのまま切るとすぐにソーチェンがダメになります!
「ブラシ」には色々な材質がありますが、玉切りに使うなら安くて強力な鉄製ブラシ(ワイヤーブラシ)がおススメ。
使うにつれて毛も抜け落ちてくる消耗品です。
出来るだけ安い物を使いましょう。
鯨カギ
玉切りした「玉」を持ち上げるために使用。
玉を持ち上げる小道具はこの記事の後半でも他にも紹介しますが、自分は雑誌・林業新知識(→紹介記事)に載っていた「鯨カギ」を使用しています。
丸太を動かす「トビ口」に比べるとかなり小さなもので、片手で使う道具です。
玉は滑りやすいので、素手よりもこういう小道具があったほうが便利!
鯨カギの長さは色々ありますが、長さ33cm薪だと39cmのものがちょうど良い~少し長い?くらいでした。
うなぎ鉈
搬出路の草木を刈って、歩きやすくするために使用。
別の鉈や鎌でも良いですが、「鉈鎌」とも呼ばれるうなぎ鉈だと草も木も難なく切れます。
木の皮も剥けたりと万能な道具ですので気に入ってます。
このブログで何度も紹介していますが、紹介し過ぎな気もするくらい!
他の良さそうな物
ここからは動画や薪ストーブ関連の商品を調べて、良さそうな物をまとめてみます。
メジャー関連
種まき機みたいな、丸太を滑らせると一定の間隔で印を付ける回転式マーカー。
自分のような定尺棒+ノコギリマーキングより確実に早いです。
日本国内では今のところ販売してないようです…
チェンソーのガイドバーに取り付ける、磁石式定尺棒。
めっちゃ単純ですが、マーキング無しで玉切りを始められるので意外に時短になりそうです。
ガイドバーに取り付けるので、切断長さが少し減るのがデメリットですね。
簡単なものなので自作できそうです。
自分もいつか作ってみようかと思います。
玉切り補助用品
ガイドバーに取り付けて、チェンソーが土を切らないようにするガイドバー保護具。
丸太を保護具とガイドバーの間に入れて、切っていきます。
玉切りでは土を切らないように細心の注意を図らないといけないですが、これがあると気兼ねなく切れますね。
あまり大きな丸太は切れなさそうですが、いちいち玉切り台に乗せたりする必要が無いので、省力化にもなりそうです。
シイタケ原木の玉切りでも活躍しそうなので欲しいですw
自作はちょっと難しそう。
誰か、輸入してくれないかな…
なお、上記の3つの道具は、以下の動画を参照しました。
どんな感じで使われているのか知りたい人は、見てみよう!
土を切らないようにするための道具としては他にも、以下のようなティンバージャックというものもあります。
爪で引っ掛け、テコの力で丸太の片側を持ち上げられます。
持ち上げられれば土を切らないし、ガイドバーが挟まれることも無くなります。
斜面などでは使えないですが、平地で中径木を玉切りするならかなり便利そうです。
ただ、レビューを見ると、無理に使うと壊れやすいらしい。
信頼性のあるものを買ったり、使う時は慎重にやる必要がありそうです。
持ち上げられないくらい大きなものなら、丸太を転がせられるトビ口(鳶口)がおススメ。
林業では古来から使われている、丸太を動かす道具です。
単純な道具ですが使い道が多く、自在に使いこなせているとプロの林業家っぽい!
玉・薪運び用品
玉切り後の「玉」を効率よく運ぶため、木口に刺して運ぶ「ウッドクリッパー」という道具も巷にはあります。
引っ掛けるだけで持ち上げられるので、わざわざ腰をかがめる必要がありません。
玉運びは腰を傷めやすいので、こういうのを使うとあなたの腰もいつまでもお元気!
身体を壊してしまうと薪ストーブライフも出来なくなりますから、ね。
また、玉を身体に密着させないので、汚れた玉でも服が汚れません。
ウッドクリッパーのサイズは薪(玉)の「長さ」で選びます。
例を挙げるなら以下のような感じ。
- XL(53~60cm)
- L( 45~53cm)
- M(38~45cm)
- S(33~38cm)
Hearth and Home 暖炉家やファイヤーサイドなどで販売されています。
上記のウッドクリッパーに似たものとして、「リフティングトング」もあります。
こちらも丸太に引っかけることで、腰を屈めずに持ち上げられる道具です。
利点はウッドクリッパーとほぼ一緒ですね。
機構が複雑な分、こちらの方が引っかかりやすい、かも?
こちらは側面に引っかけるので、「丸太の直径」でサイズを選びます。
割った後の薪や小径木をまとめて運ぶ場合は、カンガルーログキャリーがあると便利!
エプロン型なので他の道具と違ってわざわざ持ったり置いたりする必要がありません。
付けっぱなしでずーっと作業が出来ます。
また、片手で薪を多く持てるので、もう片方の手で薪棚に積んでいけます。
普通のエプロンだとすぐに破けてしまうので、薪運びなら専用のもののほうが断然良さそうですね!
まとめ
調べてみると、薪作りの玉切り作業だけでも色々な道具があることが分かりました。
しかし、効率の良い薪作りのためには上記の道具全てを手に入れないといけない、わけではありません。
どんな樹種やサイズのものを薪にするのかとか、現場の状況とか、大型機械の保有状況とかで、ベストな組み合わせが変わります。
とりあえず世の中にはどんな道具があるかを知って、自分の状況に適するものが何かを考えてから、ゆっくり購入していくのをおススメします。
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