滑車と紐を使った吊り上げクローゼット製作

家具・家電・収納

構想としては2017年1,2月頃からあったのですが、ロフトとは逆の吹き抜け部分の空っぽさを気にして、「何かしらの収納に使えぬものか」と考えていました。
セルフビルドなので壁の下地の位置が分かりやすく壁掛けの棚などを多くつけることも可能なのですが、中央部分はどうしても空いてしまいます。
また、立って手を伸ばしても届かない場所に物を置くと一々梯子をかけたりしないといけないので面倒。
そこで、下の方で紐を操作して吊り上げて収納するのはどうだろうか?と考えたのです。

「吊り下げ 収納」とかで検索すれば色々なアイデアが出てきますが、流石に自分の頭以上の高さに箱などを作って収納してしまうと、何が入っているのか分からず一々降ろして確認しないといけないかもしれません。
なので場所もよくとって保存には通気性も必要でデザイン性もある、衣類を収納してみることにしました。

1号

野地板内壁が出来上がった次の日の2017年2月10日、早速挑戦です。
用意したのは触り心地が良く強度もあるポリエステル金剛打ちロープと、ビスで留めることの出来るアイプレートや、ロープの摩擦を減らす滑車などです。

単純にアイプレートを南北の壁にビスで取付、ロープの一方をもやい結びで固定、もう一方に滑車をかけて壁面に沿わせて紐を引っ張れるようにしてみました。
以下の画像のような感じです。赤がロープ

一応ロープに輪を作ってハンガーを掛けられるようにしたのですが、この構造だとロープを緩ませても壁面近くの服がほとんど下がらず結局中央部分しか機能しませんし、下がってくるときの収納物が描く軌跡が大きくて他の家具に引っかかりそうです。
天井に滑車でも付ければもう少し綺麗に出来そうなのですが、しかし垂木に2×4を使っているので少し強度に不安があります。
雪が積もった時などを考えればこれ以上垂木に下方向の負荷をかけたくないので、どうにかして壁への負担だけで吊り上げ収納出来ないものか?と悩んだまま、そのまま出稼ぎに出発してしまいました。(めんどくせーから考えないことにしていたというのもあり)

出稼ぎで働いているときにこの収納についても少し考える時があったのですが、「いっそのこと林業の架線集材みたいに主索(スカイライン、メインロープ)を張って、操作用の紐と分けるのはどうか?」と思いついて、小屋に帰ってから試してみることにしました。

 

2号

2017年10月28日、雨で野外作業が出来ないので、室内作業です。
まずは南北面の壁に付けたアイプレートをロープで繋ぐように、もやい結びで結んでいきます。
この主索には吊り下げ収納時に下への荷重がかかり大きくたわむことが予想されるので、吊り下げポイントでロープを分けてまたもやい結びで輪を作り、ターンバックルを取り付けて強力に張ってみました。
張綱結びよりもピンと張れるかと思って。
ターンバックルを取り付けた輪には、滑車も付けておきます。

同じ構造、同じ長さのものをもう1セット作ります。

2セット作れたら、操作用のロープを滑車にかけていってその端にも輪を作り、掛け棒を取り付けます。
棒の太さはハンガーが掛けられるほどまでのもので、そこそこ強度も必要です。
とりあえず適当に拾ってきたヒサカキをこれまた適当に皮剥いたり洗ったりしました。

一応準備が整ったので少し服を掛けて上げたり下げたりしてみましたが、2本の紐を同時操作するのが難しい!
掛け棒を上手く水平にしないと偏りすぎたり、最悪落ちてしまうし!

とりあえず掛け棒が偏っても落ちないように、端にスリムビスを打ち込んでおきました。

  

また、一本一本操作できるように、輪を多く作って壁に付けたフックに何度も引っ掛けて、片方ずつゆっくり上げられるようにしました。

このような対策でまあ何とか上げたり下げたりするようにできました。
しかしこの構造、結構操作するときにアイプレートや滑車に負荷がかかっているような気がします。
服って一着一着は軽いように思えるのですが、多く掛けたりすると案外重いものですね。
更に滑車を増やして紐の操作場所を2か所から1か所に減らすことも可能ですが、しかしそうすると更にアイプレートなどへの負荷が増えそうなので、今は躊躇しています。

ターンバックルで締め上げてもそれなりにたわみましたので、もう一列作ると更にたわむかも。
アイプレートの負荷も更に増えるので、まあ一列だけで良いか…
部屋の開放感も更に減りますしね。

今の構造だとロフト側に掛けたものは手に取りやすいですが、流石に逆側は降ろさないと届きません。
ロフト側には日ごろよく使う上着を、逆側には季節外れの衣類だったり特殊な時にしか使わないスーツでも掛けておけばいいでしょう。

ま、もっとスマートな方法があるでしょうが、ひとまずこんなもので…

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