18年山小屋バイト 基本的な仕事内容

出稼ぎ・バイト

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毎日の仕事

朝5時頃、雲海を見ながら起床。
4時頃から圧力釜で飯を炊き始めて朝食のおかずの用意をしている小屋番に挨拶をし、発電機を稼働し、スイッチを消灯時の配置から発電時の配置へ。
お客さんの人数に合わせて席の配置を決め、灯油ストーブ、ポット、茶わんなどを配置。
厨房内で教えられた通りに盛付し、配膳していく。
洗い物があれば随時洗って片付ける。
常温の物の配膳が終われば、お客さんたちの集まり具合を見て良いタイミングで熱い物(汁物など)を運ぶ。
配膳が無事終わればひとまず従業員も食事開始。

バイトは基本的にメインの調理(加熱や食材のカット)には携わらないのですが、目玉焼きやウィンナー焼いたりすることはありました。
目玉焼きを美味しく作るのって、案外コツと時間が必要なんすね…
献立ですが、そこそこ拘る作るものもあれば、真空パックのレトルト品を使うことも多かったです。
基本的には朝飯は簡単なもので、夕飯は少し手の込んだものが作られていました。
この山小屋バイトで調理の勉強がいくらか出来るかと思っていましたが、あまり出来なかったような気がする。
まあ盛り付けの仕方くらいは学んだかな。


お客さんの食事が終わって解散していけば、下げ膳を行い洗い場まで持っていく。
従業員たちで適当に分担しながら洗い物をして、布巾で拭いて片付け。
やはり水が貴重なので、漬け置き洗いが基本。
流石に食洗器は無かったです。
しかしこの洗い場(シンク)、昔の人の身長に合わせて作られたものなのか、少し低いので長時間作業すると腰が痛くなりました。
まだあまりお客さんがいない時期だったから耐えられたものの…

朝ごはん関連の仕事が終われば、全館掃除開始。
従業員たちで適当に分担して掃き掃除と拭き掃除を行っていく。
掃除には電化製品は一切使わず、箒と雑巾が基本。
公衆トイレが汚いのは個人的に看過できないので、トイレ掃除は気合い入れてやりました。
下界のトイレなら丸ごとホースで洗い流したりもあるのですが、山小屋では出来ないのでいちいち雑巾で拭いていましたからちょっと面倒くさい。

お次は館内のゴミ箱からゴミを集め、焼却。
ゴミの大半は厨房から出る包装用品と、トイレットペーパーでしたね。
やっぱり他人のう〇こが付いたペーパーを見るのは最初は少し躊躇しましたが、数日で慣れました。
案外匂わなかったし。

発電機のエンジンを切り、発電機、灯油ストーブ、ボイラーに給油。
ポリタンクから油が無くなったらドラム缶で補給。

ここまで終わったら随時指示される力仕事を行ったり、休憩したりすることとなります。
やってくる登山者に接客して記念品を販売したり軽食を作ったりするため、一人以上は小屋内で作業。
布団を布団部屋から出したりもあり。

 

夕方

夕方からは基本的に夕御飯の支度の手伝いのみ。
きっかり何時から何をするというのが決まってなかったので、個人的にはやりづらかったですね…
朝御飯同様に食事処の準備をしたり盛付・配膳・洗い物したり。
食べ終わって洗い物した後は、出来る限り次の日の朝御飯の準備もしておきます。
そこまで終わったら、消灯の8時まで自由時間。
夕暮れを見たりしても良いし発電機が動いている間に電子機器を使っても良いし。

夜8時、消灯時のスイッチ配置として発電機を消して、就寝。
まだ眠たくない時はヘッドライトで読書したり。

 

全体的に、就寝・休憩や食事として使える時間が16時間より遥かに短いため下界での仕事より拘束時間は長いのですが、繁忙期以外ではマイペースに仕事できるので拘束時間の長さの割には疲れない仕事のようでした。
仕事とプライベートを分けてバリバリ仕事するときはする、遊ぶときは遊ぶという風にメリハリをつけることはしにくいものでしたが…

しかし時間の流れはかなり早く感じました。
毎日行う作業はあるものの、工場のようにずーっと同じ作業というわけではないからか?
精神的にはすぐに金が溜まる仕事なのかもしれません。
肉体の年齢はどんどん重ねられていきますがね…。

 

行った仕事色々

日中に指示された色々な仕事についてご紹介。
全体的に力仕事が多かったので、小屋開け・小屋じまい作業は女性にはちょっと辛いかも?

最初期によく行った雪かきは、雪の積もらない地域で生まれ育った自分には少し戸惑うものでした。
特にコツとか一切説明されなかったし!
雪かきって体力よりも要領の良さのほうが重要なんじゃなかったっけ?

急ぎの作業が無く汚れていた場合、窓拭きをやりました。
細かな目の濡らした布巾で拭き、新聞紙で乾拭き。
外側は屋根の上に乗ってやったりしましたが、落ちないように3点支持を意識しながら作業しました。
完璧に綺麗にふき取るのは難しかったですが、まあ特に急ぎでもない作業でしたからのんびりやってました。

店番も立派なお仕事。
接客をやったことない自分ですから、知らず知らずのうちに失礼なことをやっていなかったか少しヒヤヒヤ。面接でよく落ちてたコミュ障だから!
軽食づくりは基本的にお湯を沸かすだけでほとんど出来上がりみたいなものでしたが、1回ザッと教わっただけでラーメンづくりしたときは大変でしたね…
この時小屋番は別の常連客と話し中。
麺が茹で上がるギリギリで厨房に小屋番が帰ってきたので、出来上がりの確認は何とか出来たものの!

色々な物をあちこちに運んで片付けしたりもありましたが、大変だったのは40kgのプロパンガスボンベ運びでしたね。
厨房での料理は全てプロパンガスで行うのでガスボンベの在庫が多くあるのですが、ヘリで荷揚げしたときや交換時はあちこちに運ぶことになります。
空だと20kgくらいなのですが、重鎮されたものは40kg!
しかも横倒しに持ってもボンベ上側の手が痛くなるような構造!
後もう少し持ちやすくしてくれたら楽だったのに…
流石にこのボンベ運びは女性の方には厳しいかもしれません。

日々消費する食材・資材の大半はヘリで揚げることになるのですが、荷揚げ時の片づけもなかなかの重労働でした。
ヘリ荷揚げ日自体はほとんど無かったのですが500kgほどのもっこに包まれた荷物の塊が1日で4,5回やってきて、到着したらすぐに解体して小屋内に投げ運び入れて片付けることになりましたから、終わった時は疲れましたw
小屋内にとりあえず入れた荷物ももちろん一つ一つ指定の場所まで運ばなくてはならず、特に屋根裏のバイト部屋まで運び入れる作業は天井の低い場所で行うことになりましたから、腰をいわしそうでしたわ!

少々レアな仕事でしたが、石積みの目地埋めなんてものもありました。
石積みのしかたや修理の方法は知らなかったのですが、小屋番から「とりあえず隙間が無くなるように小石を詰めていって」と言われて、梯子を使いながら山の中の石を使って詰めていきました。
本当に補強出来たのかは分かりませんが、こういう作業は好きでした。

昔々の日本人はマナーが悪かった(というか今とマナーが違う?)ですから、今でも山小屋周辺から当時のゴミが出てきていました。
なのでゴミ拾いという仕事もありました。
拾いやすい・人目に付きやすいような場所のものはもうすでに拾われていますから、残っていたのは急斜面に投げ捨てられたもの。
落ちても死にはしない場所でしたが、慎重に3点支持しながら集めていきました。
少し宝集めっぽい(正真正銘ゴミだが)ので個人的には好きな作業でした。
まあ、やりたい放題やってたやつらのツケを現代人が払っていると考えると、イラつきますが…


山小屋バイトで最も特殊というかそこにしかない仕事として、背負子による歩荷(ぼっか)もやってみましたよ。

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最終的に40kgくらいは軽く担げるようになるで!

と意気込みながら、やる内にゆっくり重量を上げていくこととしました。

歩荷1回目は、壊れたと思われるインバーターなどの電子機器の新品を急遽小屋に上げる時に行きました。
この日はあいにくの雨。
下げ荷は特になく、自分の小ザックにお茶とカッパと軽アイゼンを入れて、朝御飯直後に麓に直行。
駐車場で小屋番の車に乗って自分で運転し、旅館に行って荷物が積まれた背負子を受け取ります。

で、少しびっくりしたのですが、木製の背負子でした!
現代ではアルミフレームの背負子が主流なのかなあと思っていたのでこれにはびっくり。
しかも肩紐が藁縄で、腰ベルトは無し。
つまるところ荷重は全て肩にかかってくるもの…
(↑写真は山小屋に帰ってきてから、とある箇所に応急処置を施してから撮影したもの)

1回目の荷物の重さは、個人用荷物含めても約15kg程度。
コースは、標準タイム約2時間半の登り。
「コースタイム約7時間で30kgの荷物をザックに入れて縦走したりしたこともあった自分には楽だろう」と思っていたのですが、背負ってみると肩が痛くてしょうがない。

背負子そのものは腕では軽く持ち上げられるのに、肩だけで担ぐと重く感じる!
歩いていても足腰は大丈夫なのに、肩だけがどんどん疲れていきます。
…やっぱり登山用ザックのような腰ベルトが無いときつくないですかね?
ていうか今時木製&藁縄って、江戸時代かよ!


6月15日、2回目の歩荷。
今回は機械&食料で25kgを背負ってみることに。
また雨の日。新手のハラスメントかよとも思う。

やけに肩が痛くなるので休憩中にネットで背負子のコツを調べたこともあったのですが出てこず、「諦め」と「慣れ」しかないことに気づきました…。
でも2回目は気持ちと身体が慣れたのか、1回目より荷物が重いのに同じくらいのきつさで、コースタイムどおりで登っていくことが出来ました。
肩というのは疲れやすいが回復も早いかもしれない?
細々と休憩を取る、ゆっくり身体を慣れさせるのが、歩荷の王道?

この日に起こった出来事とそれに対する小屋番の反応が私の退職への決定打となったのですが、それはまた別の記事。

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