18年山小屋バイト 入山と基本的な生活環境

出稼ぎ・バイト

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入山まで

2018年5月23日、実家にバイクを置いて夜行バスに乗って出発しました。
結局また実家をバイク置き場にしてしまった!
でもこういう風に帰る理由が無いと本当にずーっと帰りませんからねえ。
…すいません、ただの甘えです。

次の日の24日には電車とバスを乗り継いで、山小屋を運営している集合場所の麓の旅館へ行きます。
…が、集合時間までの時間が余りすぎたので、バス乗り場の休憩所で6時間くらい暇潰し。
24日の朝に実家を出発しても行けないことはなかったですが、乗り継ぎが多くなって面倒だし、運賃の合計額が多かったので上記のような交通手段としました。
まあでもこの日は天気が良かったのでベンチでの昼寝に持ってこいでしたよ。
やっぱり山村はええねえ。

旅館に着くと色々とお茶菓子出してくれたりして、もてなしてくれました。
でもコミュ障の自分としては最初はどういう感じで接すれば良いかが分からず、かなりおどおどしてたかも。
その後は客室で休ませてくれて、食堂でご飯を食べさせてくれて、お風呂にも入れてくれました。
大型の旅館ではなく家族経営的なアットホームなところのようだとようやく気付きました。
こういう場所ではどの程度馴れ馴れしくしても良いかが難しい。


昨日は旅館に泊まった5月25日、朝起きると何だか頭が痛くて食欲ありません。
まだ麓なのに、高山病にでもかかったのか?
朝ごはんを食べさせてもらった後、ザックの中の重たいもの(本など)をヘリで運搬するべく段ボール箱に詰め、その代わり空いた場所に納豆や卵など今現在山小屋で不足しているものを入れることになりました。
…もっと小さなザックで来たときはどうなってたんだろうね。

登山口まで車で送ってもらって、登山開始です。
当然のごとく一人です。
しかもまだ残雪期だからということで、軽アイゼン(6本爪)を持たされました。
…若干の冬山経験と単独縦走経験がある自分だから大丈夫ですが、登山初心者とかだったらどうなってただろう?
キックステップとかの技術ってみんな知ってる?
しかし登っている最中、妙にだるかったです。
登山自体久し振りだからか?

 

初日の山小屋仕事

小屋についたときに小屋番に出迎えてもらい、バイト部屋やトイレを案内してもらい、休憩させてもらって、昼から勤務開始となりました。
一応この日から給料が発生するので頑張って仕事をしようと思ったのですが、何だかだるすぎたので休憩させてもらいました。

この時はまだ小屋開け作業の途中だったので、一番最初の仕事は雪かきでした。
一応何とか住めるくらいにはなっているのですが、もう少し細々と雪かきしたほうが住環境を整えられるということで。
狭いところでスコップを振り回すのは大変だったので、素早く手を動かすよりも動線を意識して体力の浪費を防ごうとしました。
その後は小屋内を色々と掃除…ですが、あまり具体的な指示を最初に受け取らなかったので自分なりにやってたら「違う違う」と何回か言われました。
…ま、まあなかなか自分の常識と他人の常識は一致しないよね。

しかし初日はずーっとものすごくだるかったです。
昼御飯も半分ほど残して晩飯に回したり。
高山病を疑っていたのですが、クラクラしてきて寒気がしてきました。
これ、風邪だ!
初日は晩御飯づくりの手伝いはせずともよく、「寝てていいよ」と言われたので寝させてもらい、晩御飯を食べました。
何とか就寝まで耐えて、寝るときは持っている防寒着のほとんどを着込んで、バイト部屋にあった布団と毛布2枚をかけてすぐに寝ました。
だるい割になかなか上手く寝付けませんでしたが…。

 


2日目

5月26日、朝の5時に起きて、6時からの朝ごはんの用意を手伝うことに。
まだ風邪は全く治っておらず、だるくて食欲無し。
まだ高山病を疑っていたので「風邪かも」とは小屋番に言わず。
お客様と接するサービス業なら、早々に言っておいたほうが良かったと思いますがね…。

2日目ですがヘリの荷造りということで、小屋番が下山していきなり日中を一人で留守番することになりました。
「日中は適当に掃除しておくように」ということで碌に方法を習っていない掃除を、休み休み行いました。
が、立ったりしゃがんだりするだけでめまいがするレベル。
ちょっと申し訳ないけどささっと掃除を終わらせて、バイト部屋で寝てしまいました。
下痢がひどく、30分に一度の間隔くらいでトイレにこもる。
厨房にポットに入った白湯があったので、何度も水分補給。
小屋番がいたら「今日は休みにして寝させてくれませんか?」と言ってただろうなあ…
まあこの日はあまり仕事しなくて申し訳なく思ってます。日当返納してもいいくらい。

この次の日からは体調も良くなってきたので、通常勤務となっていきました。
基本的な仕事内容、行った仕事はまた次の記事で書きます。

 

生活環境

仕事内容の前に、まずバイト部屋のこととか休憩時間中のことなどのような生活環境を書いていきましょうか。

バイト部屋は屋根裏にあり、梯子で登って入るものでした。
屋根裏ですから高さは低いのですが、4,5人くらいは軽く寝れそうなくらい広かったです。
食材や小物の保管庫のようにもなっており、小屋番から「バイト部屋から〇〇取ってきて」と言われたら取りに行くのも仕事でした。

休憩時間のことですが、就寝時間以外は決まった時間の休憩というのが無く、たまに1,2時間の休憩を言い渡されるのみでした。
なのでノートパソコンを開いてじっくりと作業することは、なかなかしにくいものでしたね。
特に最初期は体調を崩していたこともあってか、休憩時間はほぼ全て昼寝に使っていました。
回復してきて体力に余裕が出来てきたらノートパソコンを充電が切れそうになるまで使っていましたが。
何にせよ山小屋バイトでは細々とした休憩となると思われますから、余暇の過ごし方はスマホでネットしたり、持ってきた文庫本を読んだりするのが基本となるのではないでしょうか?
もし電波が通じなければ…自分は耐えられていたんだろうか?


電気関係ですが、バイト部屋にももちろんコンセントがあり、持ってきた延長コードやUSBコンバーターを使って充電式電子機器を繋ぎっぱなしにしていました。
電気は発電機が動いている朝夕にしか通じませんから、充電を忘れないようにする必要があります。
普通はスマホは就寝中に充電される人が多いと思いますが山小屋ではそれが出来ないので、モバイルバッテリーが重宝しましたよ。

発電機が動いている時は蛍光灯が灯っており、消灯時は発電機で充電されたバッテリーが稼働して各客室やバイト部屋からトイレへの道に豆電球が灯りました。
なのでトイレに行くときはヘッドライトは必要なかったですね。
でも、消灯後に布団の中で読書などしたい場合は個人用のライトが必要となると思います。

動画とか見るときはやはり共同部屋ですから、イヤホンなどを使うのがマナーとなるでしょうね。
今回は持ってこなかったので、ほとんど動画は見なかったり布団の中で見たり。


洗濯ですが、1回だけ許可が出たので行ったことあります。
本来はもう少し多い頻度で出来そうでしたが、梅雨の時期の割には雨が少なくて水が少なかったためなかなか出来ませんでした。
天水頼みの小屋の場合水に困ることがありますから、下着は多めに、サービス業ですから出来れば香水や消臭スプレーがあったほうが良かったかもしれません。

小屋にあったのは二層式洗濯機であり、風呂の残り湯を使うということで桶に入れて運び入れましたから大変でした。
特にすすぎ!
二層式洗濯機の使い方はつい最近自宅で購入した小さなもののおかげで分かっていましたが、最近の人は分からない人が多いんじゃないでしょうかね?
小屋番からは使用方法の説明なかったですが…
上着など嵩張るものは水量が多く必要ですから、下界に荷物取りに行くときとかに洗ったほうが良いかも?
山で洗うのは下着とエプロンとバスタオルくらいにしたほうが良い?

ちなみに小屋番が洗濯しているところは一回も見かけませんでした。


風呂は備え付けのものがありましたから4,5日に一度ほど許可が出たので入っていました。
下界の基準では4,5日に一度しか風呂に入らず、身体を拭くことすら毎日しないだなんて不潔に思えるのですが、山の上は下界よりも遥かに涼しく風が爽やかですからあまりジメジメベタベタとはせず、「風呂に入りたい!」と強く思うことは少なかったです。
流石に雨の中カッパ着ながら歩荷した後は入りたかったですけどね。

ちなみに小屋番が風呂に入っているところは一回も見かけませんでした…


食事は、朝と晩御飯は基本的にお客さんと同じ物でした。
少し余分めに作って、見かけが悪いものとかは従業員用になったり。
案外量がギリギリになったり貴重な食材を使ったりするときは従業員用のおかずが少なくなったり、逆に多くなりすぎたり。
昼ごはんは朝の残り飯を使って、レトルトを温めておかずとしたり端材でチャーハンを作ったりが多かったです。

山の上では個人で食料を手に入れることが出来ませんから、エネルギー補給は基本的に全て3食で摂取するということで、ご飯はおかわりし放題でした。
お茶菓子もまあいくらかは支給されますからみんなで休憩時に自由に食べたりするのですが、食事どきのご飯はあまり食べずにお菓子ばっかりガツガツと食べるのは避けたほうが良いかな…とは思う。

 

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