焚き火で付いた煤を再利用して、塗料の油墨にしてみよう

2019年3月29日DIY

毎日自作のロケットストーブで炊飯しているYUです。

この生活では、焚火キャンプ同様の問題が発生します…

それは、食器に煤が付きまくることです。

 

キャンプみたいに持ち運ばないので大きな問題にはなりません。
しかし煤が多くなると熱伝導率が悪くなるし、手も汚れやすくなります。

ですのでたまに煤を剥ぎ取っていたのですが、ある日こう思いました。

 

YU

…この煤、何かに使えないだろうか?

 

利用方法が無ければただのゴミでしかない煤ですが、利用が出来ればそれは「資源」です!

何でも利用して「資源」にしていきたい自分ですから、今回は煤を「塗料」にしてみることにしました。

 

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煤を取る

まずは煤を取っていきましょう。

モデルは、毎日米3合炊いている丸型飯盒です。
アルミ製ですが高火力のロケットストーブで使い続けても壊れていません。
安価で、吊り下げ調理が出来るので、焚火キャンプにもおススメの一品かと。

焚火の煤+吹きこぼれの煤化でたんまり溜まってます。
まずはお掃除!

100均で買ったプレートの上で、マイナスドライバーやワイヤーブラシで煤を削り落としていきます。
飯盒はアルミ製ですから、あまりにガリガリやると穴開きそう!

まあどうせすぐに煤は溜まるので、手で触っても汚れないくらいに落ちたら終了です。

プレートの上に落ちた煤を容器の中に入れて、ひとまず保存。

自分はインスタントコーヒーの空容器に入れてます。
間違って飲まないように別の場所で保存してますw

 

煤を塗料にするために

黒色の煤は、黒色の塗料(顔料)として使用することが出来ます。

代表的なものは膠(にかわ)で固めた「墨」ですね。
墨を液体にしたものが「墨汁」。
墨にも色々な種類があるようですが、それは主に煤の違い。
何を燃やして出来た煤かで、出来上がる墨の性質も変わってくるようです。

他には煤や墨汁に柿渋を混ぜた「渋墨」というものもあります。
古い建築物の中に木材が黒く塗装されたものがありますが、その多くは渋墨のようです。
古来から防腐塗料として使われてたんですね。
お城にも使われてたりします。

 

で、今回の自分はどうしたかと言うと…

 

煤と廃油を混ぜて、「油墨」にしてみました。

以前「石谷家住宅」という鳥取県にある重要文化財に行ったことがあるのですが、説明文の中に「部屋全体の木材を、煤を油で練ったもので塗装した」という記述がありました。
今回はそれを真似てみたかったのです。

外側の塗料として使うので、健康面に気を付けなくて良いということで、廃油を使用。
廃油はタダみたいなもん、煤もタダ。
防腐塗料は無料で作れる!

 

練った油墨を、試しに薪ストーブ式乾燥室の床束に塗ってみました。

油だけ・煤だけだと木材に付着しませんでしたが、練ることで付くようになりました。
触ると手にもねっとりついてしまいますが、触りすぎなければ良さそう。
ちゃんとコーティング剤になってそうだし、木材の中にゆっくり油が浸透していきそうです。

 

今まではずっとタフソートという防腐塗料を使っていましたが、これからは自給するのも良いですね。
身近なものに目を向けると、案外「資源」って多いんだとも実感。
昔の人は何でも効率よく、循環的に使ってたんだよなあ。

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