沢水と雨水を飲む、山中での飲料水確保の様子

2017年1月7日水道

何もない山を開拓し、生活していくことを目指すYUです。

入植拠点のテントを建てて寝床が出来上がりましたが、人間はこれだけでは生きていけません。
食料は下界に買い出しに行くとして、他に必要なものは『水』です。

今回の記事では、水道も何も無い山の中でも生活するなら必須となる、『飲み水』の確保の様子をお伝えしていきます。

 

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沢で水汲み

泥水をすすった初日

私の所持している山林の下部では小さな沢が流れており、そこも私の敷地内です。

移住したらここの水をしばらく飲もうかな~と考えて、入植前日に23Lのタンクをホームセンターで購入。
入植当日の2016年9月3日から早速使ってみることにしたのです。

最初にこの物件を見たのは4月頃で、このときは水が豊富に流れていたのを思い出します。
しかし9月に改めて汲もうとしてみると、水量が以前より少なくなっている!

水は、ただ河床を流れているだけでは汲むのは難しいです。
水が飛び出る・落ちるような段差が無ければ、上手くタンクに溜めることは出来ません。

しかしこのときはテント設営のための整地でのども乾いてたので、今更麓のスーパーで水を買ってくるのもしんどいのです。

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そこで、かろうじて存在した土の段差を見つけ、素手で土を掻いて段差を大きくし…

 

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土に接しさせながら、タンクに水を溜めていきました。

と言っても、そんな攪乱したばかりの土の段差では、水の中にも多くの土が混ざってしまいます。
結局、汲めた水はかなり濁ったものとなりました…

「泥水をすすり…」という風に、この山林暮らしは楽園ではない!ことを思い知らせる洗礼が、この初回の水汲みだったのです!

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また、この沢は敷地下部にあるので、帰りは最上部のテント設営ポイントまで帰らねばなりません。

歩きやすい舗装路があるので楽だろうと思ってたけど、結構な上り坂。
しかも意外に案外持ちにくい水タンクを担いで登っていくのは、大変苦労するものでした。

20m毎に休憩し、大汗をかきながらなんとか帰還することが出来ました…。

 

次回からはバイクで舗装路を下り、タンクを積んで登っていこう…そう誓いました。

 


2回目以降

2回目からは上記の1回目の教訓を生かして、綺麗な水を汲むための『塩ビパイプ』を持って、バイクに乗って水汲みポイントの近くまで行きました。

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やはりこのときも水量が少なくて河床を流れており、そのままではタンクに水を入れることは困難です。

そのため、比較的岩が多くて段差のあるポイントを見つけ、ここに塩ビパイプを差すことにしました。

どこにパイプを置けば上手く水が通るのか、タンクをどのように置けば最も楽にかつ多く水が汲めるのかを現場で試行します。
良い感じのポイントが見つかったら、近くにある石でパイプを挟んだりして固定。
また、パイプの上方に石の囲いを作り、水位を上げて、更にパイプ内に水が入るようにもしてみました。

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結果、かなり良い感じに水が汲めるようになりました!
このポイントならタンクを手で抑えずに放置しているだけで、満タンまで綺麗な水が汲める!

また、麓での温泉入浴回数を減らすため、この時に『行水』もしましたw
タオルを濡らし、身体を拭くだけです。
完全に垢は取れないですが、何もしないよりかはかなりすっきりしました。

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水汲みが終わったら、舗装路までタンクを運びます。
乗ってきたバイクに、Amazonで購入したラチェット式ベルト荷締機でタンクを固定。

無事にテントまで飲み水を持ち帰ることができました。

しばらくはこんな感じで飲み水を確保してましたよ。

 

雨の後の水汲み

雨の後は水が濁るので、沢水はあまり汲みたくありません。
雨の前に汲むよう心がけてました。

しかし9月中旬頃に台風の影響でずっと雨が降り、タンクの水が底をついてしまいました。
そこで仕方がなく汲んでみたのですが、

やはり写真にあるとおり、かな~り濁った水を汲むことになりました…。

今のところ、この沢水を飲んでお腹を壊した、なんてことはありません。
でも、やっぱり不安なので、このような水を飲むときはしっかり火を通して使うようにしています。
(米炊きなどに)

 

雨水をバケツに溜めて飲んでみる

秋本番の10月26日、朝晩は寒くなり、水を汲むのも一苦労になってきました。

バケツを手に入れたので、作業用の水や洗い水として屋根シートから流れる雨水を溜めていました。
よくよく見ると…結構綺麗に見えました。
試しに少し飲んでみたところ、特に変な味もせず。

そこで、水タンクに直接雨水を溜めて飲み水に使ってみることにしました。
最近は冷たいままの水を飲まずに、コーヒーや緑茶などのように熱いものばかり飲んでました。
だから、少しくらい雑菌があっても消毒されるんじゃないかと思って。

しばらく雨水を飲んでみた結果、雨水そのままでも(自分の場合は)問題無いことが判明。
以降は沢に水汲みに行かず、雨水を利用することに。

 

沢水を頻繁に汲みに行くのも、大変ですからね~。
バイクに乗ってタンクを沢まで持って行って、重くなったものを持ち帰って積んで、またバイクを運転して。
雨水を利用するようになってからは、格段に労力が少なくなりました。

ただ、やっぱり良いタイミングで雨が降ってくれないこともあるので、そういう時は沢まで水を汲みに行ってます。
タンクの水を節約するため、100均でバケツを買ってそれにも水を溜めて、食器の洗い水などに使うようにしています。

不衛生っちゃあ不衛生ですけど、気温が低くなると水も腐りにくくなります。
夏はおススメしませんが、冬とかなら雨水を長期間タンクに貯めて飲み水に使うのも良いと思いますよ。

 

夏など水が腐りやすい時期、汚い水しか汲めない場合は、以下のようなアウトドア・防災用の浄水器を使うのをおススメします。
何分間か沸騰させれば生水も殺菌できますが、濁りが多すぎたり冷たい水が飲みたいなら浄水器を使うべきでしょう。
山暮らしだけでなく、色んな場所や状況(災害時等)でも使えますから、とりあえず持っておくのも良いかも。

 

※追記

半年ほどは上記のように沢水や雨水を飲んでいました。
しかしその後、作った山小屋近くまで沢水をパイプで引きました。

その様子は以下の記事をご参照ください。

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