くくり罠(基本構造)の製作

2016年1月6日狩猟

単純で自作しやすい「くくり罠」を自分なりに作ってみました。

初心者が製作したものです。
ご参考になるかは分かりませんが、記録しておきます。

※記載した単価は変動する可能性があります。
目安としてご利用ください。

 

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罠について

(以下の文章の一部は、平成27年度発行の狩猟読本を参考にしています)

現在、わな猟免許で用いることの出来る法定猟具には、大きく分けて以下の4種があります。

  1. くくり罠(跳ね上げ型、筒式イタチ捕獲器も含む)
  2. 箱罠
  3. 箱落とし(ストッパーのあるもの)
  4. 囲い罠

今回製作を行うものはくくり罠ですので、さらに記述していきます。

くくり罠は鳥獣の通り道などに設置しておいた針金やワイヤーロープなどで作った輪によって、鳥獣の首、足又は身体等をくくり捕らえる罠のことです。
くくり罠には多くの種類がありますが、どの種類でも輪の直径が12cmを超えたり、輪に締め付け防止金具が装着されていないものは使用が禁止されています。
また、猪や鹿を捕らえる場合には、よりもどしが装着されていないものや、ワイヤーロープの直径が4mm未満のものも使用が禁止されています。
獣を吊り上げたり人の生命に重大な危害を及ぼす可能性があるものも使用はできません。

 

くくり罠の利点としては箱罠などに比べて、小型・軽量のため設置と撤去が簡単で、安価であることが挙げられます。このため、土地や金を持たない個人わな猟師に適しています。
デメリットを挙げるとするならば、設置場所の選定の技術が必要で、獲物がかかった場合そのまま放っておくと足をちぎって逃げられてしまうことがある、止め刺しが難しく反撃される恐れもある、ということでしょうか。

なお、くくり罠の既成品はネット上に多くあり、Amazonなどの他にヤフオクや後述するオーエスピー商会などでの取り扱いが見られます。
価格は、大体4,000~5,000円程度が多いでしょうか。
もちろん自作のほうが安く抑えられますが、製作時間や必要な道具、出来栄えを考えたら、完成品を購入するという選択肢もアリだと思います。
また、予め立派なお手本を1つ手に入れておいたほうが、失敗なく量産も出来そうですね。

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自作に必要なもの

多くはオーエスピー商会で販売されています。
もちろんホームセンターなどで購入したほうが安いものもあります。
作り方は趣味友遊さんを参考にしております。

なお、今回は押しバネ式踏み板トリガーのくくり罠を作成しています。

4mmワイヤー

amazonやヤフオクで購入が出来ます。
100mで3000~4000円。
一つのくくり罠で1.5mほど使用。

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直径13mm塩ビパイプ

ホームセンターで購入出来ます。
2m250円程度。
一つのくくり罠で220mmほど使用。
後述する押しバネは、1000mmで300mmまで縮みます。
パイプとキャップを繋ぐと少し空きが出来るので、それを10mm程度と見積もると、10+x=300 x=290となります。

塩ビパイプは無くても作ることは出来ますが、バネの劣化が抑えられ、セッティングがしやすいので、使用をオススメします!

直径20mm塩ビパイプ

直径13mmパイプと同様。
こちらは2m450円程度で、一つにつき290mmほど使用。
20mmパイプの中に13mmパイプがちょうど入るはずです。

直径13・20mm用パイプキャップ

ホームセンターで購入。
13mmは一つ40円、20mmは60円程度。

 

押しバネ

オーエスピー商会で購入。
13mmパイプにちょうど入るサイズを選びましょう。
2mのもの(1050円)を2分割するか、1.5mのもの(910円)を2分割するかは迷いどころ。

追記
くくり金具使用時ではワイヤーの滑りが渋くなるので、くくり金具を使用しないか、バネを1mにしてくくり金具を使用するかのどちらかにしたほうが良いです。
なお筆者が75cmバネとくくり金具を併用したところ、2回中2回空弾きとなりました。

 

くくり金具(4mm用)

オーエスピー商会で購入。
一つ210円。

追記
常にバネが効いているタイプの罠の場合、無くても大丈夫。
無しの場合、大きなワッシャが必要となります。

A

 


よりもどし(4mm用)

オーエスピー商会で購入。
一つ108円。

 

ワイヤー止め(4mm用)

オーエスピー商会で購入。
一つ97円。

 

オーバルスリーブ(4mm用)

オーエスピー商会で購入。
一つ21円。

ホームセンターでも売られていましたが、オーエスピー商会のものより高価なものしかありませんでした。

 

 

リングスリーブ

ホームセンターで購入しました。もちろんネットでも売られてます。
品揃えが良い所だとプロ用の100個入りセットがあり、中一つ6.3円、大一つ7.5円に収まります。
大は中に変えても大丈夫です。私の好みで大を使用しています。
また、オーバルスリーブをかしめるアームスエージャーを持っていれば、中を一つ減らしても大丈夫です。

 

シャックル等

オーエスピー商会やホームセンターで購入出来ます。
罠本体と台付け(ワイヤーの両端に輪が付いており、木と罠を繋ぐ)を繋ぐためのものです。
強力なカラビナなどでも良いのですが、強度と価格を考えればシャックルかリングキャッチがベストかと思われます。
ちなみに上記のよりもどしには、直径4mm用と5mm用のリングキャッチ、もしくは6mm以下のシャックルが使用できました。
5mmリングキャッチと6mmシャックルの使用耐荷重は、両方共120kgfくらいのはずです。

ホームセンターではシャックル、リングキャッチ共に一つ150円程度。
オーエスピー商会ではシャックル一つ43円で買えるので、こちらのほうが得だと思います。

 


押しバネ式くくり罠の基本材料は、以下の写真のとおりとなります。
工具や送料を除けば、一つ1,300円くらいが原価となります。
もちろんこの基本構造の後、トリガー部分も作ることになるので、実際はもう少しかかります。

 

製作手順

①材料加工

ワイヤーの切断はワイヤーカッターorスエージャーで行います。
スエージャーのほうが高価ですが、オーバルスリーブのカシメも出来ますからおススメです。
(自分はカッターでやったけど…)

これらの工具はホームセンターやネット通販で購入することが出来ます。
切断能力が4mm以上のものを選びましょう。
切断能力によって価格が異なります。

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塩ビパイプの切断は普通のノコギリなどで行うことが出来ます。
切った後は切り口をヤスリで滑らかにしておいたほうが、キャップとの接着力が増します。

 

ワイヤーを通すため、キャップの穴開けを行います。
キャップの中心辺りに6mm前後の穴をドリルで開けます。
ちなみに自分は細いドリルで穴を開けてから、ステップドリルで拡張しました。

 

押しバネの切断は強力ニッパーやディスクグラインダーで行うことが出来ます。
自分はディスクグラインダーで切ってみましたが、少し危ないのでオススメはしません…。

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②組み立て

まずはワイヤーロープの一端を、下の写真のようにくくり金具に通します。
輪の部分にはリングスリーブを通しておきます。

ワイヤーロープの端を、リングスリーブ大で圧着します。
これでワイヤーが抜けることありません、今のところ…。
リングスリーブというものは、本来電線同士を繋ぎ合わせるためのものですが、ワイヤーを加工するときなどでも結構使えます。

圧着工具も一つ持っておくと色々な工作に使えて便利です。
「大」でも圧着できるものを選びましょう。

 

小動物の錯誤捕獲防止のため、輪の部分に締め付け防止金具を装着しなければいけません。
経費節約のためリングスリーブを使用するか、ワイヤー止めを使うか。
最低直径何cmにすれば良いのか調べてみると、すみませんよくわかりませんでした…。
とりあえず私は直径3cmが最低になるようにしたので、くくり金具から9cm程度のところに取り付けました。

 

次にバネと塩ビパイプをワイヤーに通していきます。
13mm塩ビキャップ→13mm塩ビパイプ→押しバネ→20mm塩ビパイプ→20mm塩ビキャップ→ワイヤー止めの順番で通します。
ちなみに先に塩ビパイプとキャップを接着してしまうと、ワイヤーを通すのに苦労します。

 

残ったワイヤーの端には、以下の写真のようにオーバルスリーブとよりもどしを通します。

 

抜け防止のため、ワイヤーの端はリングスリーブで圧着します。
なお、オーバルスリーブを圧着できるアームスエージャーを持っている方は、リングスリーブを用いる必要はありません。

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輪の大きさを調節します。
小さい方が収まり良くて好きです。

 

アームスエージャーを持っていない場合は、オーバルスリーブを金槌で潰します。
あまり褒められた行為ではありませんが、人命を危険にさらす可能性の無い道具なので、まあいいか…

 

最後に塩ビパイプとキャップを接着します。
セッティング時に結構負荷がかかりますので、なるべく強力なもののほうが良いです。

 

 


これで基本構造部分は完成です。
ピカピカで美しく見えますが、獲物を捕らえるにはもっとくすんだ色にして、金属臭も消さなければなりません。
植物の汁で煮込んだり、土に埋めたりというような方法があります。

 

③台付の作成

基本構造部分だけでは木などに罠を固定しにくいので、台付けを作成します。
ホームセンターなどでも売っていますが、簡単に作成できるので作ってしまいましょう。

台付けは以下の写真のように両端が輪になっています。
色々な長さのものがあったら便利なので、ワイヤーを2m、3m、4mなど様々な長さに切っておきます。
両端を輪にしてオーバルスリーブで圧着すれば、もう完成です。

 

以下の写真が台付けと罠のつなぎ方の一例です。
罠を設置したい場所と罠固定木が離れていたら長い台付けを、近ければ短い台付けを使用すれば効率が良いです。

 


くくり罠はトリガーが無いと罠として使用できません。
トリガーにも色々な様式がありますが、深い穴を掘る必要が無く、作動をさせやすい「踏板式」のトリガーを自作してみました。
というわけで、自作くくり罠の記事は以下に続いていきます。

 

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