シイタケ原木栽培 1回目の天地返し記録―19年2月
2019年2月17日、原木栽培を行っているシイタケのほだ木を、上下裏返しにして成長を均一化させる「天地返し」を行いました。
前回行った作業は10月の「ほだ起こし」ですが、その間は何の作業もせず、ただただ見守るだけでした。
倒れているものがあったら立て直すことくらい。
夏頃なら菌糸の成長も早いので天地返しは頻繁に行ったほうが良いようですが、寒い季節なら成長も遅いだろうということで、春前までほったらかしでした。
作業について
原木の「天地返し」は、ただただ地道に原木をひっくり返していくだけです。
両手を使うより、膝を使ったほうが楽なようです。
原木を膝の上に乗せれば、片手だけで回せました。
ひっくり返すとき、上下だけでなくて表裏も出来るだけ回します。
南向きと北向きの面では、どうしても光の量が変わってしまうので。
作業スピードを測ってみて、「合掌伏せでの天地返しは、1人日で2,000本は出来そうだな」という印象。
むかで伏せとかならもうちょい遅くなりそう。
合掌伏せは最初の支柱立てが面倒ですが、以降の作業を考えると、良い方法だと思う。
害菌の様子
自分のシイタケほだ場は落葉広葉樹林の中なので、落葉期は結構な光が当たります。
前回の記事では本伏せ時にほだ木が過湿になりすぎた、ということでキウロコタケとかが生えてしまったのです。
光が当たる方向に害菌も向けてみると乾いてしまって、表面上は死滅させられたようです。
しかし、害菌たちは裏面に避難していたようで、こちらには生きたやつらが見受けられます。
過湿にしてしまった原木は、乾き気味のほだ場に設置したほうが良いのか、無駄だから諦めてシイタケ菌に合う環境に置いたほうが良いのか?
ちなみに乾燥した環境に生えるヒイロタケなどは、今回は見受けられず。
大抵の害菌はシイタケ菌糸の分布を邪魔するだけですが、トリコデルマはシイタケ菌糸そのものを死滅させてしまいます。
シイタケ農家にとっては代表的な天敵でしょう。
ほだ起こし時、トリコデルマが付いた?と思われたほだ木にはナンバーテープを付けておいて、経過を観察していました。
その結果、ほだ起こしによって本伏せ時より乾燥した環境にしたからか、ほとんどのほだ木でトリコデルマが見られなくなりました。
しかし1,2本だけはトリコデルマが広がっているようだったので、それらは別の場所に隔離しておきました。
まあ少ないので、あまり神経質にならなくてもいいかも。
発生したからってすぐに廃棄処分する必要はないということかな。
ひっくり返した時に、木口面に土と菌糸が合体したものがあったり、無かったり。
多分土が付くのは、シイタケ菌糸が元気な証拠だと思います。
種駒打っている時のような香りもしましたし。
クヌギのほだ木はほとんどそういうのは付かず。
自分の山林内では、クヌギとコナラで方法を少し変えたほうが良かったかも。
ちゃんと数えてはないですが、植菌直後からちゃんと散水していたもののほうがシイタケ菌糸の生育も良かった、ような印象があります。
やっぱり小屋近くに散水施設があったほうが良いかも。
ほだ場の様子
支柱を立て、そこにほだ木を立てかける「合掌伏せ」としていましたが、綱が緩んだりバランスがおかしくなって、ほだ木の一部がほぼ寝そべり状態になったりw
まあこれも、環境の違いでシイタケ発生度合いはどのように変わるか?を調べる実験の一つということで。
また、展葉期は少し薄暗かったので、ちょっとだけ伐採しておきました。
しかしシイタケのキノコを発生する場所は「4乾6湿」という風に、若干湿った場所の方が良いようですから、薄暗いままのほうが良かったのか。
色々とよく分からないことばかりですが、こうやって地道に記録を付けながら上手い方法を探していこうかと思います。
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