小屋のDIY日誌 野地板を安い外壁材として使う、焼杉に似せて

2017年3月14日6畳小屋

小屋DIY 野地板外壁

山の中に、広さ6畳の小屋を作ろうとしています。

今回は外壁編2記事目、外壁下半分に野地板を張っていきます。
出来るだけ安く抑えるということで、塗装した杉の野地板を外壁材料としました。

 

前回は外壁の防水下地材として、透湿防水シートを張りました。

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野地板外壁基本設計

※施工前に定めた設計です。実際は少しずつ変わっていきました。
見切りはツーバイフォー→30×40mm野縁
ラス板+塗り壁→ラス網+塗り壁

 

基本的には画像の感じにしたいです。
上側漆喰、下側板張りという、和風な外観にしたいのですね。
板壁だけにするよりも上側を漆喰にするツートンにしたほうが民家みたいになって、景観的にも馴染むかな、と。
(周辺に家は無いが!)

外壁材って、案外ホームセンターに売られてませんね。
基本的な窯業系サイディングしかありませんし、価格がちょっとお高め?
というわけで外壁材の選択は少なく、板壁か塗り壁かということになりました。

板壁の場合はSPF1×4も使ったりできますが、安い12mm厚スギ野地板を使うことにしました
1畳分(1,820×910)が約1,000円。
12mm厚合板とあまり変わりません。

 

外壁上部漆喰の厚さは25mmとしてその下地にラス網とラス板(12mm厚野地板)を設置すると、合計厚さは37mmとなりそう。(参考:ゼロからはじめる「木造建築」入門
外壁下部の板張り部分は12mm厚野地板を使うので、通気層として24mm厚×48mm幅野縁を使って、合計厚さは36mmくらいになるのかな?
外壁下部と上部の間には見切りとして2×4材(38mm厚)などを施工。
窓の外側枠は野縁(30×40)を使って幅30、奥行き40mmにすれば、窓を180°開けられるようになりそうです。

こんな感じの材の組み合わせにすれば、安い材料だけで納まりそう!

 

なお、下部の野地板は縦張りにしてみます
横張りの外壁って、何だかあまり好きじゃないんですよね…。
焼杉板を縦張りする家が多い、海に近いところで育ったからか。
それに縦張りのほうが、水切り良さそうだし。

 

追記

12mm厚野地板を使う場合、下地材は455mmくらいのピッチで入れたほうが良かったです。
910mmピッチだと、触ったらポコポコします…

野地板の加工

2016年12月18日より、野地板外壁作業にとりかかりました。

野地板は幅が大きいほうが丈夫で隙間も少なくなりそうなので、ホムセンで売っていた中で最大の、幅180mmのものを中心に使用。
野地板は色んな幅のものが販売していましたが、どれも㎡単価は変わりませんでした。
幅が広いものほど高そうなイメージはありますが。

まずは外壁材として使いやすいように、加工です。
結局ソーホース作ったり買ったりせずに、丸太の上を作業場にしっぱなしだなあ。

 

窓枠に合うようにカット

ほとんど加工せずに済む部分も多いですが、窓の近くなどでは複雑な形の野地板が必要となります。
1辺1辺メジャーで必要長さを測って、丸ノコでカットしました。

微妙な幅の野地板も多く必要なので、幅180mmだけでなく、最終的に90,105,120など様々な物を使用。

 

カンナで面取り

ミニ1枚刃カンナを買ったので、これで端の面取りと側面の研削をしました。
カンナには1枚刃と2枚刃のものがあるらしいですが、初めてなのでとりあえず安いものを買ってみました。
第一印象としては、小さくて可愛い。環奈ちゃんには敵わんけどな!

カンナを使うのは人生で初めてですが、案外楽しいです。
角を削る面取りは余裕。
しかし側面のカンナがけは、トーシロなのでちょっと苦労します。
DIYerにとっては常識かもしれませんが、カンナは両手で扱ったほうが安定します。
右手でカンナを抑えて左手で送っていく感じ。
はまりそう!

サンダーでやすりがけ

触り心地をよくするため、表面がザラザラの野地板をやすりがけします。

大量の野地板を研磨するので、電動のサンダーを購入しました。
マキタの14.4v充電式サンダーも候補に入りましたが、サンダーはあちこち移動しながら使うような道具ではなさそうので、安いコード式のものを選びました。

ディープサイクルバッテリーとソーラーパネルを使った、オフグリッド生活を営んでいる自分。
サンダーをインバーターと延長コードを併用して使ってみますが、研磨スピードMAXにするとバッテリーの電圧降下が大きくなり過ぎてインバーターが止まってしまいました…。
スピード7段階の内5までなら使えるっぽいので、晴れの日の昼間に使っていきました。

 

さて早速#120の紙やすりを付けて野地板表面を削ってみますが、う~ん、案外削れない…。
もう少し使い方を勉強する必要ありだと、初日は思いました。

作業に慣れてきて少しわかってきましたが、サンダーは押さえ込むように持つよりも、上下方向の振動のみを抑えるように軽く持ったほうが良さそう。
そうしたほうが作業スピード上がって、紙やすりの耐久性も上がりました。

 

水切り加工

野地板は縦張りにすることで水の切れを良くしようと思ってます。

更に最後の水切りも順調にいくように、丸ノコで下端を45°カットしてみました。
これで下の方に水滴が溜まりにくくなり、腐るのも遅くなるんじゃないかな?

 


野地板の塗装

外壁には雨がかかるので、野地板を1枚1枚塗装していきました。
使用塗料は、床束にも使っていたタフソート。
焼杉っぽい色になるし安価なので、気に入ってます。

最初は野地板をまとめて塗装しようと思ってました。
でも、乾燥スペース考えたらちょこちょこ作業したほうがいいことに気が付き、オーニングの下で6,7枚ずつ塗装することにしました。
貼ってから塗装した方が早いんだけど、やっぱり1枚1枚側面や小口面も丁寧に塗った方が耐久力上がるので、塗装してから貼ることにしました。

 

DASH島みたいなやりかたで焼杉板作っても良いけど、タフソートいっぱい余ってるしね。
こんな方法↓

焼杉DASH

 

下地施工

横桟の取り付け

2017年1月11日より、野地板を外壁に取付けられるように24×48×3,640mmの安い野縁を取り付けていきました。

ツーバイフォーの縦枠材があるところ(約455ピッチ)に、51mmビスで固定。
窓下は短い野地板を貼る予定なので、ちゃんと窓直下に野縁を取り付けました。

 

なお外壁通気工法では空気が上下方向に流れるようにするのが正しいです。
でも、野地板縦張りだと縦+横方向の2組の胴縁・野縁を付けないといけず、コストがかかります。

また、どうせ野地板が乾燥したりして境に隙間が出来るので、ここから壁内の水蒸気が出ていくと思います。
水の表面張力のおかげで、野地板の境から水滴が中に入っていくのはあんまり無いんじゃないかなあ。

 

隅の補強

1月12日より、長さ300のZ表示平金物で壁・土台・床束を繋いで補強しておきました。
ツーバイフォー工法のマニュアルによれば、建物の4隅には補強金物を2つずつ付けるべき。

野地板を貼る前に忘れずにやっておきます。

最下部の横桟の隅は平金物と干渉するので、のみで簡単に欠きこみしておきました。
木材と金物を密着させる必要はないので、適当な仕上がり。

 

野地板取付

2017年1月18日より、久しぶりに雪が降らない日になったので、雪に埋もれている塗装済み野地板を取り出して外壁に貼っていくことにしました。

野地板を取り付けるビスは雨にに晒されるからステンレスのほうが良さそうですが、買いに行くの面倒だし…。
錆びたら目立たなくなっていいんじゃね?
そういうわけで、普通の安いビスで留めていきました。

180mm幅の野地板には1列に2つずつビスを打っていきました。
あんまり打ちすぎると割れそうですが、180も幅があるんだから2つくらい打っておいたほうが良いんじゃないか?

ただ、野地板をビス止めするとき、最上部の部分は端から近いところにビスを打たないといけないのですが、普通のビスでは割れてしまうことがありました。

そこで、最上部などではスリムビスを使用しました。

普通のビスのほうがスリムビスよりも頑丈だとは思いますが、割れてしまうのならしょうがない。
スリムビスで打つと、割れることは無くなりました。

 

見切り

1月28日より、外壁下部の野地板と上部の漆喰(予定)の間に見切りをつけていきました。
これがあるとデザイン的に引き締まるそうな。
建築物のビジュアルは全く勉強していないので、その効果がまだ実感できない…。まあいいや。

見切りは30×40の野縁としましたが、30を幅、40を厚さ方向に用いました。
75mmビスで端のみ打って固定。
強度的に無意味な部材だし、あんまりビスを打ちすぎるとビスが目立ってしまうので。

端は斜め継ぎにしてみましたが、やっぱり外側から切れ目が見えてしまいます。
コーナー板とか何かで隠すのが一番かな?

 

塗装スギ野地板外壁完成!

2月6日、最後の塗装野地板を取り付けて、外壁下部が完成しました!
空いた時間にやってはいましたが、野地板外壁にしては時間はかかりすぎっすね…。

野地板を大量購入して買い出しを1回で済ませ、野地板のやすりがけをせずに、一気に貼りまくってから塗装したりすればおそらく2,3日もあれば出来たでしょう。
ま、まあ特に大きな失敗は無さそうでしたので、このやりかたで後悔はしていませんが。

最初の方に貼っていたものは乾燥して収縮してきたのか、やはり予想通り隙間が空いてきました。
よくよく見ると下地や透湿防水シートが見えていますが、このくらいの隙間ならシートが紫外線で劣化することは少ないんじゃないでしょうか。

追記

隙間が開いても、雨が降ってた後に野地板外壁の内部にまで水が浸み込んでいる様子は見られません。
まあデザイン的な問題もあるので、野地板は乾燥させてから張るべきです。

理想は↑写真のような感じでしたが、細かな部分の処理が上手くないのでちょっと違いますね。
遠目で見たら少し似ているから、節約小屋ではこのくらいで妥協することにしましょう。

 

外壁作業はまだ続く!

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