『薪割り道具・コツ編』荷締めベルトを巻くと効率良くなる?

斧で薪を割るとき、地味に面倒な問題があります。

それは、「割ると薪が吹っ飛んで拾うのが大変」ということ!

 

斧を振り下ろしてスパーン!と飛んでいくのは、確かにストレス解消になって気持ち良いもんです。

しかし、その後が大変ですよね…。
斧を置いて、腰をかがめ、大きいものがもう一度薪割り台に置き、小さいものは一本一本掴んで、腕に載せて、棚に積んで…

 

YU

日々の薪割り作業を、もうちょい効率よく出来ないか?

 

と、考えていたらある日、YOUTUBEで以下の動画を発見しました。

 

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チェーンとゴムベルトの併用

文字で説明するなら、

  1. チェーンとゴムベルトを繋げたものを用意する
  2. 玉(丸太)に巻き、ゴムの力で締める
  3. 斧でまとめて割る
  4. 割れたらまとめたまま薪棚に持っていき、ほどいて、積む

 

この動画に映っているのは外国人でしょうが、チェーンとゴムベルトなら日本でも簡単に調達できます。

 

「早速、自分もこの方法を試してみよう!」

と一瞬考えましたが、手持ちの道具の中に更に使いやすそうなものがあったので、そちらを使いました。

 


安い荷締めベルトを使用

自分の場合、使用したのは荷締めベルトです。

Amazonやホームセンターで安価に売っているものです。
バイクの積載時などにもよく使っており、応用性もあって好きな商品です。

 

この商品はベルトを金具に通して引っ張るだけで締められますから、ゴムを使うよりセットに力が必要なく、取り付けもしやすいと思います。

また、ゴムは紫外線で劣化しやすいし、チェーンは重たくて携行が大変です。
チェーン部が斧の刃に当たると刃が欠けてしまう恐れもあります。

しかし、このベルトなら紫外線劣化も少ないし、軽いし、万が一斧で切っても斧が傷つくことはありません!

そういうわけで、チェーンとゴムベルトよりも荷締めベルトのほうが良いんじゃないの?と思うわけです。

それでは割ってみます。

 

今までは薪割り台に玉を置いてスパーンと吹っ飛びさせていましたが、このベルトのおかげで一つ一つが飛んでいかず、まとめて割ることが出来ました!

棚に持っていくのも簡単!

腰をかがめて一本一本拾う必要は無くなり、ベルトを持ってまとめて持っていくだけ!

取り外しも金具のロックを外すだけで緩ませられるし、次の玉に巻いて締めるのも簡単!

 

と、第一印象はかなり良かったですが…

 

問題点

数時間ほど荷締めベルトを使って薪割りしていましたが、やはりデメリットも発見してくるわけです。

まず、斧を入れた逆側、玉の下側の繊維を割り切れないことが多かったです。

ほんのちょっとならベルトをほどいた時に両手で引き裂くことが出来ますが、頑丈に繋がってしまったものもあります。
そういう時は薪割り台に持っていって、斧で割り直しです。
手間です。

繊維が真っすぐな針葉樹ならこの方式でも上から下まで一気に割れるだろうけど、繊維が複雑な広葉樹だとこうやって残ることが多いと思います。
広葉樹薪に対しては、ちょっと不向きなのかな?

 

次に、斧を振り下ろした時に確かに薪割り台から玉が落ちることは少なくなりましたが、衝撃で倒れて、台から落ちる時もありました。
もっと大きな薪割り台を使ったり水平になるように心掛ければある程度の防止になりますが、100%防げるわけではありません。

 

最後に、玉を引き締めているから、割る力(≒広がる力)が弱まり、大径木や節のあるものだとなっかなか割れなくなります。
ですから、「これは割りづらい玉だろうな」と思うものに対して、ベルトを巻かず、まずそのまま台に置いて大割してから、少ない力でも割りやすくなってからベルトを巻く、という工夫が必要となります。

最強と称されるIsocoreを使ってすら、この感想ですからね。
普通の斧ではかなり厳しくなるかも?

 

これらの問題は荷締めベルトならではでなく、チェーンとゴムベルト方式など、玉そのものを締める方式全般に言える問題です。
荷締めベルトなど使う資材を変えればいいわけでなく、問題の全てを解決したいなら、根本的に方式を変える必要があります。

 

自分の薪割りでは割りづらい広葉樹ばかりですから、割る力や繊維を断ち切ることを重視して、しばらくは普通の薪割り方法を続けました。

確かに割ってから一本ずつ拾うのは面倒ですが、薪割り台の周辺にそのまま堆積させれば吹っ飛ぶことも少ないです。
堆積しすぎて薪が台の上のまま邪魔したり、玉のセットがしにくくなったら、まとめて薪棚に積んでいきました。
普通の薪割りも、良い点は結構ありますね。

 

 

 

しかし僕は、更なる薪割り効率を目指して、実験を続けるのであった…

 

つづく

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