薪の販売について考えてみる

2017年6月23日調査

自分の山林内には薪として最高品質なコナラが大量にありますが、薪ストーブを導入していないし、風呂や調理だけに使うなら他の雑木や燃えるゴミだけで十分ですから、コナラを薪として販売できれば処理にもなるしお金も稼げるしで一石二鳥ではないかと考えました。
というわけで、コナラの薪の売り方について軽く調べてみることにしました。

薪と言えば薪ストーブ、と思い浮かべていたのですが薪の用途は他に何があるのだろう、どれくらい消費されているのでしょうか。
現代日本での薪の用途を調べてみると薪ストーブの他に、ピザやパン窯での調理、銭湯での湯沸かし、窯業、キャンプファイヤーなどもあるようで。
しかし湯沸かしや窯業なんかはわざわざガスや重油みたいなものでも出来そうなものにわざわざ薪を使っているようなものですから、つまるところものすごく多くの量が必要、ということはコナラのような品質良いものよりも量のほうが大事そうです。
個人の副業では大資本を用いて大量に生産する方々には勝てないので、別の道を模索する必要があります。
品質の良い薪が必要というところに売るしか利益にならないんじゃないかな。
う~ん、そう考えたらやっぱり趣味的要素の強い薪ストーブユーザーに薪を売る、っていうのがマシなのかも。
なので販売対象は、別荘に一時滞在して時間にはあまり余裕が無いけどお金はある薪ストーブユーザー、ってことかな?

 

規格

薪は色々な長さにすることが出来ますが、短すぎるのも長すぎるのも使い勝手が悪くなりそうです。
なので薪にする前の玉切りは何cmくらいがいいのだろうか、ということで調べてみることに。

まずは林野庁が定めた規格(pdf)がネット上にありましたがそれを見ると、長さは50cm、胴回り(円周?)は70cmとなっていました。
胴回り、ということは薪を針金状で丸く束ねたものが基本ということでしょうか?
70cm÷πとすると、直径は約22.3cm。

しかし本当に50cmなんて長さは、商業的に正しいのか?
例えば「薪ストーブがわかる本」に載っているカタログによれば、薪ストーブの最大投入可能薪長さの最低値は30cmで、ほとんどのストーブは35-40cmくらい。

50cmにしてしまうと薪ストーブユーザーに売れなくなる可能性が高くなります。
わざわざ購入したものをもう一度自分で切って短くして薪ストーブに使う、なんて人はほとんどいないでしょう。
そんな手間かけるくらいなら山に入って自分で薪作るだろうさ。

薪ストーブユーザーにとってはどの長さの薪が最も使いやすいのだろう?ということで少し検索してみると、晴耕雨読さんがよく調べているようで欧米の薪事情やアンケートなども行っており、大変参考になります。
アンケートの結果では40cmが最も人気のようです。
薪の太さについての記述もあり、大体牛乳パック大くらい、断面積では50cm^2くらいがいいそうな。手のひら長さの半分弱^2くらい。

40cmくらいなら自分のロケスト用に作っている薪とほぼ同じ長さなので、程度の悪いものは自家用にまわしたりすることもしやすそうです。

 

相場

※2017年6月時点

ザーッと調べてみたところ、

ヤフオクで調べてみると乾燥ナラの薪、個人の小口・宅配便出品なら50円/kg程度?(送料別途)
ヤフーショッピングでは70円/kg前後(送料別途)
ホームセンターは70円/kgくらい?

ホムセンが一番高いと思ってましたが、業者出品でも案外相場は同じくらいなのかな?
送料の問題をクリア出来れば、自分でも薪のネット通販出来るんじゃないか?と思ってさらに調査。

 

送料について

送料を調べてみたらやはり高くなるようですね…ゆうパックやヤマトで県内に運送するだけでも160サイズとかだと1500円は超えますからね。
とりあえず送料を2000円として最大の25kgを50円/kgで出品するなら、支払総額2750円。
kg単価は110円となりますから、こりゃお高い。

個人事業主でも宅配会社と契約すると送料を安くできるようですが、毎日毎日利用するくらいでないと劇的に安くなるものではないようです。
ちょこちょこ調べてみたら、一個当たりの値引き額は2~300円くらいでしょうか?
仮に200円値引きとなれば、支払総額2550円、kg単価102円。やっぱり高い…。

そんなお高い薪をネット通販で買うくらいなら、普通はホムセンで買うよね~?ということで、ネット通販で売る選択肢は今のところ除外しましょう。

 

販売方法

小口販売の場合、薪ってどうやって売れば良いんだろう?と考えてみていくらか候補は考えられましたが、やはり「自分で宅配」か「道の駅などの直売所で売る」のが基本のような気がしました。
しかし自分で宅配となると、顧客の確保が難しいし第一安定的な供給が出来ませんので注文を受けても在庫が無いことがありそうです。
薪の需要者にとっては、わざわざ在庫の少ない個人に注文するより在庫の多い企業的経営しているほうに注文するのが普通だし楽だろと考えられるので、地元メインのフリマサイト的なものとかそういう場がないと「自分で宅配」という選択肢は難しいようなのでこれも除外。
というわけで消去法で考えて、今のところ自分が薪を売る場合「道の駅などの直売所で売る」ということになりそうです。

道の駅は国道沿いなど車通りが多い場所に位置していますから、「別荘に来る前に道の駅に寄って野菜でも買おうかしら、あら、薪が売ってるじゃない!もう年だから薪割りするの大変だわ~。一泊するだけだから買っちゃおうかしら!しかもコナラだし!」
という上級マダムに買っていただけるんじゃないでしょうか!(願望)
また、直売所ならこれだけの量売らないといけない、ということは無いし、薪は腐るものではないですから売れ残りを何度も回収するという手間も省けそうです。
場所を必要とするから手数料が多くなりそうな気がしますが…

 

 

梱包について

薪を小口で売る場合はもちろん梱包しなければなりませんが、その方法もいくらかあるようですね。
堅木屋ブログ様を見てみると、薪の束ね方には以下の種類があるようです。

・PPバンド
・薪輪(円周70cm程度の針金)
・ワラ縄

昔は薪は一束単位で買われていて、決められた長さのタガにギチギチに詰め込むのが普通でした。
しかし現在はそのような束単位も廃れてきているようで、「軽トラ一台分」とか「アロー便に入るだけ」とか「kg」など単位はバラバラになりつつあります。

さて、う~ん自分はどうしようか。
上級マダム(で決定なのか!?)の行動を考えたら、タガでまとめられたワイルドな薪を乗用車に詰め込むのはなんか似合わない気がするんですよね。
というか薪をトランクに入れると汚れてしまわないか?と心配してしまいます。
と妄想した結果、ネット通販の小口出品でよく使われている「段ボールで梱包」っていうのが案外良さそうな気がしてきました。
これなら軍手無くても持ちやすいし、車が汚れることはありません。
あくまでも販売対象は軽トラで買いに来るような人ではなく乗用車で別荘にやってくる人ですから、汚れないっていうのもポイントの一つなんじゃないかな。
段ボールは近くのスーパーなどでもらったものをリサイクルとして使うのは、いいのかな…見栄えが微妙だけど。

 

品質表示は?

初めての薪選び的なウェブページを見ていたら、薪選びのチェックポイントは以下のようでした。

・長さ
・樹種
・含水率(乾燥しているかいないか)
・薪の大きさ

一本一本の薪の大きさはマチマチになりそうなので、梱包するときは封をしないほうが良さそうだと考えられます。
「ちょっと焚き付け多めに買いたいわ~」と考える人はそういう箱を買えば良いし、「太めの薪をじっくり燃やしたいわ~」と考える人はその箱を買えば良いのです。
封をしなければお客様でその判断が出来そうです。

長さ・樹種・含水率ですが、これらはその情報を書いたシールなどを箱に貼っておけば大丈夫そうに思えます。
含水率の基準値は20%程度とすることにしましょう。
その箱に入れる最も太い薪の数値が20%以下なら、その箱は「乾燥薪」と表示して良いのかな?
測定は以下のような安物で。

重さと値段をどのくらいにするかはまだ未決定。
段ボール箱の大きさにもよりますし…。
まあ大体、50円/kgになりそうかな?

 

薪の個人販売まとめ

40cm(?)にコナラを玉切りして、
牛乳パック大に割って、
1年ほど乾燥させて含水率を20%以下に落として、
自重で壊れないようなダンボールに入れてラベルを貼り、
近場の直売所などに持ち込んで販売。

販売前だからこれが正解かはまだわからんけどね。
ビジネスの基本すらちゃんと勉強してないど素人の、捕らぬ狸の皮算用です。

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