北面下屋づくり 材の加工①



前回

 

買い出し

2017年3月26日、下屋を作るための基本構造材を購入しました。
今回は全国チェーンのホムセンではなく地元資本の店で購入しました。
全国チェーンのホムセンの木材は小角材やSPFとかは安いのですが、在来軸組み工法用のものに関しては地元資本のほうが安いし品揃え豊富でした。
地元の材木屋や林業会社と繋がりがあるからなのでしょうかね。
地産地消ということで、これからは積極的に購入させていただこうかと思います。

というわけでこの日に購入した角材は以下のとおり。

・ヒノキ角材 90×90×3000 単価1,080円
・スギ角材 90×90×4000 単価1,980円
・SPF 2×4 10f 単価598円

ちなみにスギ角材90×90×3000は980円でした。
…強度と耐腐朽性に優れて色も良くて芳香麗しいヒノキが、スギと価格あまり変わらないなんて!
林業業界にいた身としては「こんなの絶対おかしいよ!」と思うのですが、皆さんはどうでしょうか。
ヒノキは韓国や中国に輸出したほうが儲かるんじゃないかなあ…。
もしくは、2×4にしてウエスタンレッドシダーの座を奪うとか。
もっとヒノキ報われてほしい!

スギ4m材がヒノキ3m材よりもm単価が高かったので、ヒノキ3m材を追加して材を継ごうかとも考えましたが、素人特有の不安感から金出して解決することにしました。
…こんなに意識低いから材の加工技術が育たないんだ。

 

基本設計

接合部分は柱と桁、柱と方杖、方杖と桁となります。
桁と垂木の接合は垂木掘り&シンプソン金具とするので簡単。

「はぁ~ついにほぞを作らねばならぬのか!」と思っていましたが、「木造住宅用標準納まり図」を見てみると柱と横架材(桁)の接合種類と強度が載っており、よくよく見ると「短ほぞさし」の接合部倍率は0.0!「かすがい」と変わりません!
「長ほぞ差し込み栓打ち」になると流石に0.7となりますが、山形プレートの1.0よりも低いものとなっています。
単純だけど強力そうな「羽子板ボルト(スクリュー釘あり)」だと1.6、長ほぞ差し込み栓打ちの倍以上の接合強度があるではないですか!
ちなみにこれ以上強力にしようとすると多数のボルトを使用する「引き寄せ金物」となりますが、流石にここまでは必要なさそうな気が…

金物使う場合でもほぞはあったほうがいいのかなあ?と疑問に思っていましたが、納まり図を見る限りは金物施工時はほぞを作っているように見えません。
少しネットを見てみると、ヤフー知恵袋の意見の中には「金物接合のほぞは建て方時の仮止めの役目」という意見があり。
しかし、カネシンでは「当該告示に対応したZマーク表示金物は、ほぞがあることを前提に開発されております」と書かれていたり。
確かにほぞがあれば水平剛性が高まりそうな想像は出来るんですが、じゃあ実際にどれくらい強くなるもんなのでしょうか?
基本的にちゃんとした数字では証明されてない風潮は信用しないことにしているので、今回はほぞ無しに決定!
だって、基礎の羽子板がちょっと歪んでいたら柱の向きもちょっと変わって、ほぞ組んでも綺麗に桁と接合できないかもしれないし…(というか面倒くせーっていうのが本音なのですが!)
将来作る予定の物置小屋では長ほぞ差し込み栓打ちなどを使ってやることにしましょう。

次に、方杖をどうするか考えました。
ネットで調べてみると、とある資料が見つかりました。
データ自体は古いけどちゃんとした研究結果のようで、大変参考になります。(言葉遣い的に、戦中戦前レベル?)
これを見る限り方杖には色々なタイプがあるようですが、柱に添え木をするタイプのものが最も強力で、強度は普通のものの1.11倍。
鋏方杖、三角形の飼木などは普通のものより弱いようです。
やっぱり一番単純な、斜め45°のものにしておきましょう。
添え木タイプはちょっと面倒そうだし見栄えもすっきりしなさそうだし。

方杖と柱や桁との接合ではボルト締めがいいのは確かなようですが、欠き込みはいるのいらないの?
方杖の資料の図では若干接合部が変形していたりするので欠き込みしたほうが良さそうだと思えるのですが、必要だとしたらどれくらいの深さが良いの?
という疑問が湧いたのでネットで調べてみましたが、自分の力では良い資料を見付けることが出来ませんでした…
う~ん、どうしたものか。
欠き込みしすぎると断面欠損により強度が下がりますが、欠き込みが無ければ引っかかりが無くなってボルトへの負荷がかかりすぎるような気がする…。
ま、今回は適当に5mmくらいにしておきましょう。根拠はありません。

柱の長さ・高さですが、高くしすぎると施工が面倒だし雨の降込みも多くなってしまいます。
しかし低すぎると車が置けないし、玄関ドアとも干渉するかもしれません。
軽自動車の高さの最大は2mらしいので、沓石上端から2m以上のところに垂木が位置しないといけません。
結局、玄関ドア上端の高さに柱上端を合わせ、柱の長さを決定しました。
もちろん全ての自作沓石の上端高さも考慮して。

桁の長さは垂木を設置出来るポイントによって決まりますが、小屋側の垂木接合ポイントは外壁より飛び出すことが出来ないので、桁の長さも小屋外壁長さと同じ3860mmとしました。

…そう言えば、両端の柱は屋根の少し内側にすると雨水かからないようですが、普通に桁の端っこに沓石設置しちゃいました。
柱外面は野地板外壁みたいにして、濡れ防止でもしようかな。

 

施工開始

柱の加工

4月1日、ネット上のエイプリルフールネタが気になるけど、作業開始。
今日は1日中晴れで、ずっと作業したり考えたりしていました。

まずは角材を作業場に持っていって、規定の長さに切断して柱とします。
ほぞは作らないので楽ですね。小屋建築時の床束と同じようなもんです。

試しに沓石に設置してみたら、何と羽子板が歪んでいて入らない!
ちょっと上から衝撃与えても入っていかないので、このままでは設置することが出来ません。

そこで、羽子板の大きさ分欠き込むことにしました。
丸ノコ切削深さを数ミリ程度に調整して切れ込み入れて、のみでちゃっちゃっと。
あまりこういうのはしないほうが強度的に良いのですが、羽子板設置時に失敗しちゃったからしょうがない。
これからは垂直角度も気を付けて羽子板を取り付けることにしましょう。

とりあえず立ててみました。
羽子板どうしで挟まれているし沓石上端がちゃんと水平になっているので、柱が自立しました。
うんうん、自作沓石と言えどもちゃんと使えそうだ。

柱は壁などで覆われない部材なので、面取りして触り心地を良くしておきます。
ヒノキは美しいし匂いも良い…。
顔擦りつけたりしました。
私は一般人です。(そうか?)

腐りにくいヒノキと言えども地面に近いところはちょっと危なそうなので、下から30cmほどタフソートで塗装しておきました。
出来れば白木のままにして木材使っている感を出したかったのですが、まあこのくらいなら靴履いているようなもんということで。
養生としてテープを貼っておきましたが、毛細管現象で染み込んで意味無し悲C。

小屋側垂木接合部

次は小屋外壁に2×4材を取り付けて、小屋側垂木接合部を作ることにします。
使用したものは小屋建築時に余っていた12fと適当な端材です。
12fだと外壁長さの3860mmに若干足りないから…。

接合点は小屋の縦枠があるところにし、相欠き継ぎでまとめてビス打ちすることで固定することにしました。
相欠きはのみ使わずとも作れるので楽で良いですね。

まずは一本目、小さな材を既定の高さで取り付けます。
今回の屋根勾配はデザイン的にバランスが取れる(?)ように、小屋と同じ2.87寸勾配といたしました。
別に2寸勾配とかでも良いのですが、まあどうせなら、ということで。

小屋外壁にはラス網と軽量モルタルと漆喰を使っていますので、最初はコンクリートドリルで穴開けた方が良いのかなと思いましたが、案外普通にビス打ちできました。
使用したビスは75mm、小屋の縦枠があるところに2本ずつとしました。
水平器を置いて水平を確認しながら留め付け。

さてでは12f材を取り付けますが、やはり一人だとかなり取り付けにくい!
そこで高さ調整のしやすい2連はしごで材の一方を大体の高さになるよう仮置きし、もう一方を脚立を用いて手で持ち上げて、既定の場所に固定しました。
その後すぐに脚立を降りてはしごに上って、もう一方もビス打ち。
これでようやく安定です。

ロープで吊り上げるという方法も考えましたが、梯子と脚立駆使したほうが準備が楽そうだということで、この方法を選択。

とりあえず小屋側垂木接合部の完成です。

縦枠の位置は小屋の端から計算して推測しました。
セルフビルドだと下地調査しなくても場所が分かるっていうのが利点ですね。
おかげで増築がしやすい。
完成してから気づきましたが、垂木を置く場所少しずらしたりすれば、無理に相欠き継ぎする必要無かったような…。

 

垂木の加工

垂木は2×4の10fを用いて、波板はポリカ10尺を用いることにします。
10尺波板の長さは3030mmなので、垂木端から波板を50mm出すとしたら、垂木の長さは2980mmとなります。(→波板施工資料の軒の出幅より)
垂木小屋側は垂直の外壁なので垂直カットして、逆側は面倒だしあまり垂直カットする必要は無いのでそのままです。
また、さらに小屋側は垂木接合部に乗るように2×4の厚み分(38mm)水平になるようにカット。
逆側は在来軸組工法としたいので、垂木ではなく桁を欠き込みしていくこととしましょう。

計算が終わったら10本の垂木を墨付けして、丸鋸と手鋸でカットしていきます。
大体計算通りかな~。

今回は鼻隠し板はつけないので、水を吸いやすい小口面はタフソートで塗装してみました。
…黒くするよりも、神社のように真っ白にしたほうがデザイン的に良かったかも。
ちなみに垂木金物はハリケーンタイを用いますが、取り付けられるなら桁側はひねり金物使用するかも。

 

方杖の加工

柱の端材を使って方杖づくりを行います。
まず最初に両端を45°カット。

方杖と他の材の接合はボルトで行いますが、ボルトの位置をどこにしようか悩みます。
他の人の施工例などを見ていたら、45°カットした表面の中心ではなく若干上(内側)にしている例もあるし、真ん中の例もあります。
いくら調べても正解が出てこないので、分かりやすく真ん中にすることとしました。

ボルトの座金は40×40mmの安い角座金を用いてみようかと考えたので、合うように墨付けしていきます。
このような座金彫りしないと座金を設置出来ず、ボルトがすっぽ抜ける可能性があるかも?

墨付け終わってそのとおりの深さのみで掘ろうとしましたが、一つ仕上げるのにかなり時間掛かりそうでした…。
もっと良い方法ないか少し調べると、つむじさんがフォスナービットを使っていました。(ていうか私、この人のブログ参照しすぎですね。だってスタンス少し近いし分かりやすいし…プリーズカムバック!)
ほうほう、やっぱりこういうの使ったら、のみで掘るよりもかなり楽になりそうです。
でも40mm角座金を入れられるような大きいビットを使うと、90mm角材にしては欠き込み過ぎのように思えます。
フォスナービットは円形に欠き込んでいくものだから、角座金よりも丸座金使った方が良いんじゃないかな?
というわけで丸座金やビット買い足すまでは方杖づくり中止です。
どうせもう少し角材買わないと方杖足りないしー。

次の作業に移る前に柱の塗装2回目。
もっと、こう…スパッとした塗装境界になるようにしたかったが…。

桁の加工

柱の上に乗せる桁の加工に移ります。
材は4mの杉。
継ぐのが面倒に思えたから4mを買いましたが、3m材2本買って端材を方杖に使っていたら節約できた…。

とりあえず3860mmに切断して、2面に中心線を引いて反りを確認です。
桁は上方からの荷重を各柱に伝える部材ですが、反りの方向はどうするのがベストなんでしょうか?
梁のように上側凸にするのも良いかもしれませんが、でもそうすると中央の柱と接合するのが難しいような…
何だかよくわからないので、施工がしやすいように下側凸の方向で設置してみることにしました。

上側がどの面か決まったら、垂木掘りに移ります。これは垂木の転び止めとかの機能。
中心線から軒側に、垂木の厚さ分(38mm)、屋根勾配と同じ深さ掘るようにする、のですかね?
垂木と垂木の間隔は455以下にして、どの間隔も同じになるように計算して墨付け。
桁3860mm、垂木10本なら、(3860-19×2)÷9≒424.5mmピッチという感じで。

丸ノコである程度の切れ目を入れることが難しいので、手鋸を使いました。
この切れ目をガイドにしてのみでさらっていきます。

のみ使いが下手くそすぎる…。
超高校生級の絶望です。
「〇〇は本当に手先だけは不器用だな」と親から言われた過去を思い出します。
仕上げはやすりに任せることにしましょう。

でもまあ何とか垂木掘りも終わらせました
遠目で見たら軸組工法の建設現場のように思えるかもしれないと言ったら大変おこがましいかもしれないとも考える春のうららかな陽気に囲まれた今日この頃。

初めての軸組工法なので色々悩みながらの作業ですが、一つ一つの作業自体はそんなに時間かかりません。
道具が揃って方法が確立すれば、ササッと屋根まで作れるものかもしれませんね。

続く!

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