お手軽DIY ロフト梯子の自作

2017年11月25日家具・家電・収納, DIY

設計

梯子(はしご)と一口で言っても色々な種類がありますが(参照:wikipedia)、今回は梯子の中でも最もオーソドックスと思われる階段で言うところの「側げた型」とします。
側げた型は二枚の長い板に踏み板を付けていく方法です。
最も簡単な作り方としては、踏み板と側げたの接合を単なる突き付け(欠き無し)にして横からビス数本ずつで繋げていくというものですが、今回は側げたに簡単な欠きをする大入れ+ビスによる接合としました。

具体的な設計ですが、まず私の小屋の1階床からロフト床上面までは2,120mmありますから、側げたはそれ以上の長さが必要です。
軸組工法用の材は大抵1m毎の長さのものしかありませんから、オーソドックスにどのホムセンでもある木材、SPFの8f(約2,438mm)を側げたとしました。
なおはみ出した部分は手すりとしても使えますし、完成後いつでも切ることが可能です。

踏み板の上下方向の間隔は少し検索しても色々あってなかなか正解にはたどり着かなかったので、自分の持っている二連アルミ梯子と同じ間隔とすることにしました。

床から一番最初のステップの高さは280mm、それ以降は310mm程度の間隔でした。
この梯子を使っていて、間隔が広すぎるとか狭すぎるとか思ったこと無いので、このくらいなら使いやすいのでないでしょうか?
大人と子供なら最適な間隔も異なるでしょうが、とりあえず大人なら300mm程度が基本なのかもしれません。
なお踏み板は必要な高さ以下に必要なので、今回は6枚になりました。

次に踏み板の幅(奥行きではなく)ですが、上のアルミ梯子の幅は300mmくらいであり、使っていて少し狭いな~という感想を持っていました。(作業するには適していますが)
人間が最も負担なく昇降が出来るのは、恐らく肩幅くらいの足幅なのではないでしょうか?
ということを考えたら踏み板の幅は自分の肩幅以上、約400mm以上あると快適なのかもしれません。
6枚の踏み板をSPF8fとするなら1枚の踏み板の幅は約410mm、10f(約3050mm)なら約510mm。
1×4のような薄いものなら幅も狭くしたほうがいいのでしょうが、今回は2×4を使いますので強度にも余裕があります。
というわけで、踏み板にはSPF10f用いて幅を510mmとします。
なお1×4で踏み板の幅を500mm以上としたらたわんで怖い、という事例もあります。

2×4を用いるので必然的に踏み板の奥行きも4インチ(89mm)となりますが、2×6を用いて奥行きを6インチ(140mm)とすると更に足裏への負担は減るでしょう。
しかし側げたも同じ2×6にしないと踏み板がはみ出て格好悪くなります。
単価も上がります。

 


材の加工

2017年11月16日、製作にかかりました。

まず最初に、側げたを設置予定ポイントにかけて傾斜を確認します。
さしがねを押し付けると約10mmの空きがありましたので、この逆側(写真左側)を三角形に10mm削ります。
これで底面が水平になりますし、踏み板も水平に出来ます。
もちろん三角関数を駆使して算出しても良いですが、こうやって現場合わせするのが楽ですよ…。

斜めに削ったところを基点として、欲しい踏み板の間隔で墨(印)を付けていきます。
削ってないところを基点とすると、踏み板にも傾斜が付いてしまいますよ!
今回は大入れの欠きをしますので、2×4の厚み分38mmの墨も付けます。
突きつけだったら1本だけでも大丈夫ですが。

ここから欠きに入りますが、このような欠きは材の幅や厚みの1/3までが良いらしいということをどっかで見たので、今回は38mmの1/3以内、キリの良い10mm深さとすることにしました。
丸ノコの刃の出を10mmに調整して、墨を付けた場所とその間に切れ込みを数本入れます。
その深さ分、のみで掘っていきます。
どうせビスで締結しますから、出来は適当でも良しです。

二枚の側げたの加工が出来たら踏み板を作ります。
今回は大入れなので踏み板側の加工は必要ありません。
10fのSPFを6等分するだけ。
SPFは表面を滑らかにするプレーナー仕上げと角を滑らかにする面取りがされていますが、踏み板は手足でよく触る場所なので、気になるならニスなどで塗装しておくとささくれが刺さったりする可能性も減るかと思います。

組み立てに入る前にちゃんと欠きに入るか確認しておきます。
ちょっと緩くてもそんなに支障はありません。
きつすぎると組み立てる時が大変です!
出来が微妙な箇所があったら今の内に修正しておきましょう。

 

組み立て

組み立ては、側げたの欠きに踏み板を入れて、側げたの裏側からビスや釘を打ち付けていくだけです。
欠きに入りづらい場合はゴムハンマーなどで叩くと入っていくこともあります。
無理だったら削りなおしましょう。

ビスや釘ははみ出ない限りは長いもの使ったほうが強度的に有利ですので、今回はホムセンによく売っていて単価も安い、90mmビスを二本ずつ使用しました。
ビス打ち付けるときはちゃんと体勢を整えて垂直に入れないと、斜め打ちになってしまって踏み板からはみ出てくることもありまっせ!

大体出来上がったらロフトにかけてみます。
小屋を一軒、たった一人で建てた私ですからこんな簡単なDIY全て完璧だと思ってたら、側げた自体が歪んでいて若干ずれました!HAHAHA!

このまま立てかけるだけでは上り下りしているときに後ろに倒れてしまいますので、固定します。
今回は余っていたシンプソン金具のアングル二枚使い、側げた側にはスリムビス35mmをロフト根太側にはスリムビス50mmを使用しました。

 

というわけで完成です。
感想としては踏み板のたわみは一切無しで、思いっきり体重かけても安心です。
幅も500mmくらいなら肩幅以上ですので狭いと思うことはありません。
踏み板の奥行きは89mmですがこれより狭くすると足にかかる圧力が大きくなって少し痛いかもしれません。梯子ならこれで良いですが、階段ならもう少し奥行きつけるべきでしょうね。

使っていて側げたのはみ出し部分が邪魔になったら切れば良いし、固定方法をワンタッチに出来るならやれば良いし、踏み板や側板のささくれが気になるなら塗装すれば良いでしょう。
DIYなら何やっても自由さ!

今回の使用材料

・SPF 2×4 8f 2本
・SPF 2×4 10f 1本
・アングル 2枚
・90mmビス

 

検索とかでたどり着いたDIY初心者向けに書いた記事でした。
ホントに初心者向けになったかなあ?

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